2019 Fiscal Year Research-status Report
医療系大学生を自己調整学習者に育成するための初年次教育プログラムの開発
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19K14323
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
杉浦 真由美 札幌医科大学, 医療人育成センター, 講師 (10829899)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 初年次教育 / 自己調整学習 / 反転授業 / 医学教育 / eラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
医療人には生涯学び続ける能力が求められている中,近年,学習を成功させるプロセスとして「自己調整学習」が注目されている。こうした学習方略をもつ学習者と生涯学習者は表裏一体であり,自己調整学習を授業デザインに統合することによって,生涯学習者を育成できるのではないかと考えた。本研究の準備段階として,プロトタイプ教材(試作のeラーニング)を試行し,チェックリストを用いた評価を行った。その結果,試行の段階でマクロデザインの可視化およびコンテンツの改善につなげることができた。次に,医学部を対象とした「新入生セミナー」においてトライアルを実施した。授業はコミュニケーション,文章作成,プレゼンテーションなど全8回である。(1) eラーニング,(2)テキスト,(3)ワーク,(4)ルーブリック,(5)ワークシートを作成し,反転授業を実施した。(1) eラーニングはテキストの概要を説明するものであり,事前学習として講義の1週間前から授業前日まで配信した。eラーニングの視聴時間は,1講義あたり8分から15分程度であった。(2)テキストは,各回における授業の到達目標と授業内容についてパワーポイントで作成した。テキストは本学のLMSから閲覧およびダウンロードできるように設定した。(3)ワークでは,個人,ペア,グループワークのスキルを学べるようにテーマを提示し取り組んでもらった。授業開始時に調査したデータ(KiSS-18)を分析し,社会的スキルを考慮してグループ編成を行った。(4)ルーブリックは,相互評価,ならびに,授業の到達度を測定するためのものである。評価観点は,授業のテーマ,内容に応じて作成した。(5)ワークシートは,メタ認知的知識,モニタリング,コントロールの3つの観点からLMSに記載してもらった。これら授業で得られたデータを一部解析し,2020年度の授業設計に活用していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は,医学部を対象とした科目「新入生セミナー」で,予定通りトライアルを実践することができた。また,ワークシート,質問紙などによってデータを収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は,医学部(医学科)と保健医療学部(看護学科,理学療法学科,作業療法学科)を対象として授業を実践し,自己調整学習方略の活用状況(他の科目履修への波及効果),「コミュニケーションスキル」「対話力」の継時的変化(スキルの定着と授業評価),ワークを中心とした反転授業で設計したことによる効果(授業評価・改善),学科の違いによる学修効果(授業評価・改善)について検討していく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,2019年度末に予定していた学会および打ち合わせが中止となり,当初予定していた使用額より旅費が少なくなったこと,また,年度末に資料整理,データ入力のためのアルバイトを雇用する予定であったが,COVID-19の影響によって雇用することができず,謝金を使用しなかったためである。2020年度の使用計画として,研究の打ち合わせおよびデータ入力のためのアルバイト雇用を予定している。
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Research Products
(1 results)