2022 Fiscal Year Research-status Report
幼児期・児童期の多様な動きの体験を行うための教授学習支援教材の開発
Project/Area Number |
19K14327
|
Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
川上 暁子 武蔵野大学, 教育学部, 准教授 (80569567)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 多様な動き / 幼児期運動指針 / 教材開発 / 運動遊び / 身体表現 / 子どもの運動能力 / 教授学習支援教材 / 体験学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題1の多様な動きに関する現場の認識と取り組み状況の実態調査を、都内の公私立幼稚園(認定こども園を含む)に対して実施した。郵送によりアンケート調査を依頼し、WEB上のアンケートフォームに回答してもらう方法で約150名、約87園から回答を得た。幼児期運動指針について回答者の約半数近くが「知らない」「聞いたことはあるがあまり知らない」と回答、小学校体育科の学習指導要領の多様な動きをつくる運動(遊び)の内容について、半数以上が「知らない」「聞いたことはあるがあまり知らない」という回答だった。多様な動きの体験を目的として行っている活動があるかという質問には約90%が「ある」と回答、また多様な動きの体験を目的として行っている環境の構成があるかという質問には約75%が「ある」と回答した。詳細な分析をさらに進めて、多様な動きに関する現場の認識と取り組み状況の実態を把握したい。 研究課題3に関連して、多様な動きの発見と体験を行うプログラムを、大学生を対象に検討・実施した。プログラムは、動きを身の周りから見出し、カードに書き込んで集めて来ることが第一段階、各人の集めたいくつかの動きを他の人の前で動いて見せるという第二段階、第三段階では自分の集めた動きを他の人に言葉や動きの見本となり教えるという内容である。さらに最終段階として、各人から集まった動きの一つ一つをグループで再構築して、新しいひとつながりの動きを創り、動いて発表するというものである。このプログラムが参加者にとって多様な動きの体験になっているか、参加者が集めた動きの分析と参加者への聞き取り調査から考察を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題1において、予定する保育所・小学校への質問紙調査が出来なかったため。また、現場を訪問し実際の取り組みを見せてもらうことがCOVID-19の影響で実施が難しかった。 研究課題3において、動きを集めるバージョン(少人数のグループ活動)のためのアイディアは試して検討したが、研究課題2と関連する基本的な動きの体験をするバージョン(クラス全体の活動)の検討はまだ行えていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究課題1において、予定する保育所・小学校への質問紙調査を行う。また、多様な動きの体験を目的とする取り組みを行っている園または学校を訪問し見学を行う。 研究課題2では、幼児期・児童期に必要な動きの検討を深めることと、LODを活用してそれらの動きの系統性を示せるか試論したい。 研究課題3の基本的な動きの体験をするバージョン(クラス全体の活動)は、研究課題2の成果と関連させて、アイディアを検討する。 研究の最終年度として、各研究課題の報告を作成する。
|
Causes of Carryover |
実態調査を次年度は都内の公私保育所と公私小学校を対象に実施するため郵送費がかかる。園または学校への訪問と研究協力者との研究打合せを予定するため、旅費が発生する。
|