2019 Fiscal Year Research-status Report
Control of mind-wandering while viewing educational videos by adjusting cognitive loads and biofeedback operations
Project/Area Number |
19K14330
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長濱 澄 東京工業大学, 超スマート社会卓越教育院, 特任准教授 (50779270)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マルチメディア / 映像教材 / バイオフィードバック / 脳波 / 人工知能 / ヒューマンインターフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,映像教材の視聴時におけるマインドワンダリング を,認知負荷の操作,及び,バイオフィードバックによって抑制し,学習の効率化を実現することである.本研究では,(1) 映像教材の視聴速度を適度に速めること,また,脳波と機械学習を用いてMWを検出し,(2)バイオフィードバックすることによって,マインドワンダリングの抑制を図る. 2019年度においては,特に,(1)・(2)に関連して,予備実験を実施した.予備実験では,映像教材視聴時に生じるマインドワンダリングの抑制を目的とし,バイオフィードバックの効果について実験的に検討した.実験では,実験協力者に対し,事前に機械学習した推定モデルを映像教材視聴時における脳波へ適用することで,マインドワンダリングを経時的に検出したタイミングでビープ音を呈示する(バイオフィードバック)条件において,映像教材を視聴させた.その結果,映像教材の視聴時において,課題とは違うことを考えたタイミングや,ぼーっとしたタイミング,眠気を感じたタイミングにおいてビープ音が呈示された可能性が示唆された. しかしながら,実験協力者によっては,「集中している時にもビープ音がなった.」や「ビープ音の呈示回数が多すぎて,逆に集中できなかった.」といった感想が得られた.このことから,マインドワンダリングの検知,及び,バイオフィードバックの精度を向上させることが今後の課題といえる.そのため,次年度以降,ビープ音とマインドワンダリング抑制の関係性について,より包括的な実験条件において追実験する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の進捗が遅れている理由は,予備実験の結果,実験条件の前提となるシステムを改善する必要性が生じ,その作業に対して,当初,想定していなかった時間を費やしたためである.具体的には,予備実験における実験協力者から「ビープ音の呈示回数が多すぎて,逆に集中できなかった.」といった感想が得られた.そのため,マインドワンダリングの検知について,その条件を厳密にすることによって,バイオフィードバックシステムの改善を計っている.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度においては,2019年度の予備実験を受けて改善しているマインドワンダリング検知,及び,バイオフィードバックシステムを実験条件に組み込み,問題が生じないか追実験を行う.その後,当初に計画した実験計画に基づいて研究を進捗させる.具体的には,実験1(「視聴速度の操作によってマインドワンダリングは抑制されるか」の検証),及び,実験2(「バイオフィードバックによってマインドワンダリングは抑制されるか」の検証)を研究実施計画に基づいて実施する.
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Causes of Carryover |
予備実験を実施した結果,本研究を実施するにあたり前提となるシステムに改善の余地が認められた.その改善に想定外の時間を費やしたため,当初の計画通りに予算を執行することができなかった.そのため次年度使用額が生じた. これら次年度使用額は,当初の2019年度に執行予定であった設備備品費(視聴ログ解析用PC・脳波解析用PC等)や人件費(実験謝金等)に使用する計画である.
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Research Products
(2 results)