2021 Fiscal Year Annual Research Report
卒前・卒後のシームレスな教育体制を目指した助産師のマイルストーン指標の開発と検証
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19K14332
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Research Institution | Seisen Jogakuin College |
Principal Investigator |
上原 明子 清泉女学院大学, 看護学部, 講師 (00700999)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コンピテンシー基盤型教育 / マイルストーン / 助産師 / 助産実践能力 / 助産師基礎教育 / 混合研究法 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究3年目の2021年度は、主として(1)研究2年目から継続したデータ分析、(2)研究成果の発表を行った。具体的な内容を以下に示す。
(1)データ分析過程においては、共分散構造分析による助産師のコア・コンピテンシーのモデル化を試みた。しかし、モデル化が困難であったことから、因子分析のみを行い、助産業務経験年数別のマイルストーン指標の抽出を試みた。データ分析から得られた結果として、現行の4因子からなる助産師のコア・コンピテンシーは、6因子にわかれた(1.妊娠期の実践能力、2.ウィメンズヘルスケアの実践能力、3.プロフェッショナリズム、4.分娩期の実践能力、5.産褥期・新生児期の実践能力、6.助産管理の実践能力)。加えて、これら6因子の中には、特殊で獲得しにくいコンピテンシ-があることが示唆された。助産業務経験年数別 にみた各因子の中央値は、1、3、4、5の因子は助産業務経験5-7年目で「一人前」から「中堅」の間に位置していたが、2の因子は「初心者」から「新人」の間に、6の因子は「新人」から「一人前」の間に位置していた。これらの結果について、助産師外来や院内助産経験別にも検討を行った。
(2) (1)で得られた研究成果について、国際学会発表1件、国内学会発表2件を行った。また、学会発表で得られたディスカッションをもとに、論文投稿の準備を進めた。研究3年目における当初の計画では、研究成果として得られたマイルストーン指標について、エキスパートによるヒューリスティック評価を予定していた。しかし、学会発表を通じたディスカッションが有益であったため、ヒューリスティック評価を実施せず、論文投稿の準備を行うこととした。
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