2021 Fiscal Year Research-status Report
Practical research on health literacy training using ICT in physical education
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19K14333
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
橋元 真央 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (80804153)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保健体育科教育 / ICT活用 / ヘルスリテラシー / ヘルスプロモーション / 身体活動量 / モニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ICT(情報通信技術)の活用により、個人や集団の健康・身体情報を取得・モニタリングしながら、学習活動へ応用し、ヘルスリテラシー教育システムを構築するために必要となる基礎的な知見の蓄積を目指している。 今年度の研究成果としては、昨年度実施の保育園での調査について、「Physical Activity of Preschool Children in COVID-19 Pandemic: Focusing on Activity Content and Exercise Intensity during Childcare」として公表し、コロナ禍で変化した幼児の生活状況や活動状況を明らかにするとともに、学校園と家庭とがより密に連携しながら健康教育を実施していくことの重要性を示した。また、中学生を対象とした運動時(持久走授業時)の身体活動量の測定・可視化を利用した集団モニタリングと生活習慣や健康感に関する調査を実施し、身体情報のモニタリングが学習効果と健康感に及ぼす影響を明らかにした。 しかし残念ながら、コロナ禍の長期化と度々の教育活動の中断により、継続的な介入研究は未だ実現していない。昨年度研究を実施した附属中学校・公立保育園では、その後の追跡調査を断続的ながら進めている。年度末(2022年2月~3月)には、再び感染状況拡大の影響を受け、海外研究協力者のもとで予定されていた調査研究は取りやめとなり、今後の実施時期については目途を立てられていない。 但し、2020年度以降、GIGAスクール構想も加速し、子ども達の健康課題もより一層多様化している状況においては,本研究のICTを活用した「健康教育」に関する授業実践の導入は、より実現可能性と有用性を高めており、今後は産学連携による研究規模の拡大が見込まれている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
進捗が遅れている最大の理由は,研究課題2年目の2020年度以降,コロナ禍の影響により教育現場での実証実験が困難となったことである.2021年度においても,夏季の緊急事態宣言発令や冬季の感染拡大による当該学校の学級閉鎖,学年閉鎖が続き,介入時期の調整が難航した.また2021年度終盤(2022年2月~3月)には海外での研究実施を予定していたものの,2022年1月以降のコロナ感染状況の悪化により,渡航を取りやめ,進行が妨げられることとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度実施した研究成果から、現在のセンシングシステムでは同時測定台数・測定可能範囲の制限から不具合が生じ、授業時の利活用にとって課題があることが判明し、その点において新たに無線通信技術を採用したシステム・アプリケーション開発を進めていく。 2022年度9月以降,幼稚園・小学校・中学校・高等学校での実証実験を順次開始する予定である。
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Causes of Carryover |
海外調査研究の取りやめに際し、予定されていた研究費使用も中止された。次年度、修正済の研究計画により実施予定の介入調査に係る旅費及び研究成果の発表(論文投稿料等)に使用する。
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