2023 Fiscal Year Annual Research Report
他者との相互作用により主体的なキャリア形成能力を育むキャリア教育科目のデザイン
Project/Area Number |
19K14336
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Research Institution | Kyoto Bunkyo Junior College |
Principal Investigator |
桑原 千幸 京都文教短期大学, ライフデザイン総合学科, 准教授 (90587479)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | デザイン研究 / 授業設計 / キャリア教育 / 協調学習 / 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体において、コロナ禍での授業実施の制約、所属機関のカリキュラムおよび学習環境の変更という外部要因により、予定通りの遂行が難しい状況であったが、教育実践と検証・改善のサイクルを繰り返し、一定の成果を挙げた。実施計画の3点に即して,以下詳細を述べる. A. 学習者の効力感が他者との相互作用を通じてどのように変化するのか:授業デザインと授業外要因が効力感に与える影響を探るため、課外活動経験の関連(2022)、相互評価学習方法(Moodle/Google Docs)、印象に残った授業回(2023)、等の複数の観点からの検証を行った。 B. 他者との相互作用を通じたキャリア構築を促進する協調学習方法の要件:段階的な相互評価学習のデザインについて検証を行い、評価割り当てや相互コメントを促す足場かけ等の改善策を明らかにした。(2019)。また、コロナ禍の制約下でスマートフォンでの受講を前提としたオンデマンド授業を設計し、学習環境に応じた授業方法改善の必要性を明らかにした(2020-2021)。最終年度には、PC必携に対応した協調学習方法を実践し、自己効力とキャリア意識の変化の観点から過年度との比較検証を行った。 C. 相互評価学習の授業デザイン検討:上記の実践・検証のサイクルを繰り返すことで、対面学習および非同期eラーニングの両方の授業形態における相互評価学習方法の改善に取り組み、相互作用を促進する学習方法の要件への示唆を得た。また、本研究テーマを発展させ、正課外活動が進路選択自己効力の変化に与える影響に着目し、他者との相互作用を通じて正課外の活動を意味づける協調学習の開発にも取り組んでいる。本課題終了後にも、引き続き正課内外を通じた経験の意味づけによりキャリア構築を支援するキャリア教育科目のデザインを継続していきたいと考える。
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