2019 Fiscal Year Research-status Report
小学生のプログラミング行動履歴に基づくラーニングアナリティクス環境の構築
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19K14337
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
藤原 賢二 豊田工業高等専門学校, 情報工学科, 助教 (80782622)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / ラーニングアナリティクス / 小・中学校教育 / micro:bit |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で提案する「小学生を対象としたプログラミング行動履歴集システム」について,BBC micro:bitを利用したプログラミングの履歴を収集するためのシステムを設計し,プロトタイプの実装を行った.プロトタイプは,Microsoft社がオープンソースソフトウェアとして公開しているpxt-microbitと呼ばれるプロジェクトを基にプログラムを改良する形で機能を実現している.pxt-microbitはWebアプリケーションとして実装されており,サーバ側と,ブラウザに高機能なブロックエディタを実現するためのクライアント側に大きく処理が分かれる.プロトタイプではクライアント部分を改良し,プログラミング用のブロックの移動,特定用途のブロックの設定変更,プログラムのダウンロードなどの行動を検知し,サーバに保存する機能を実装した.プロトタイプは,高専本科5年生の学生2名を被験者として評価を行い,プログラミング行動履歴が適切に収集できていることを確認した. 本研究では,上記の履歴に加え,小学生らの物理的な位置情報も併せて行動履歴として収集する.これにより,小学生らの学習状況,教授者の対応に基づくプログラミング履歴の分析を行うことができると考えている.これまで,授業中の小学生,教授者らの位置情報を記録するためのシステムの検討を行った.具体的にはDecawave社が提供しているDWM1001Cモジュールを用いて位置情報の収集を試みた.当該モジュールが本研究の目的を達成するために使用できることは確認できたが,プロトタイプの開発には現時点では着手できていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
行動履歴収集システムのプロトタイプの実装,DWM1001Cの機能検証を行うことができたものの,実際の,小学生を対象としたプログラミング講座においてプログラミング履歴を収集するためのシステムを実現できていないため実装が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
プログラミング履歴を収集するためのシステムの最低限必要な機能を実装し,小・中学生を対象としたプログラミング講座を催しプログラミング行動履歴の収集を行う予定である.しかし,新型コロナウイルスの影響により実際のプログラミング講座を対象としたデータ収集が難しいようであれば行動履歴収集システムの品質の向上,収集したデータを活用した分析システムの実装を行う予定である.
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Causes of Carryover |
プログラミング行動履歴収集システムの実装に時間がかかり,実験データ収集を目的としたプログラミング講座の実施にかかる機器の発注,教材準備を遅らせたため,次年度使用額が生じている. 次年度にプログラミング講座の実施に必要な機材の購入および,実験の記録に必要な機材の調達を行う予定である.
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Research Products
(1 results)