2021 Fiscal Year Research-status Report
小学生のプログラミング行動履歴に基づくラーニングアナリティクス環境の構築
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19K14337
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
藤原 賢二 東京都市大学, メディア情報学部, 講師 (80782622)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / ラーニングアナリティクス / 小・中学校教育 / micro:bit |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で提案する「小学生を対象としたプログラミング行動履歴収集システム」について,昨年度に引き続きシステムの実装を行った.年度当初は,昨年度の報告書にも記載したとおり,収集システムのベースとしているOSSであるpxt-microbitの更新への追従による問題や,複数人を対象としたデータ収集機能が未実装であることが問題となり難航していたが,これらの問題を解決したプロトタイプの実装が完了した. 行動履歴収集システムのプロトタイプ実装が完了したため,大学学部生を対象に,実際にブロックプログラミングを行った時の開発履歴の収集を行った.結果として,プロトタイプは問題なく動作し,ブロックプログラミングにおけるプログラミング履歴を収集することが可能となった.その成果を第28回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2021)において発表した. 行動履歴収集システムの開発と並行して,実際に小・中学生のプログラミング行動履歴を収集するために,公開講座を実施した.ただし,行動履歴収集システムの完成には間に合わなかったため,データの収集は実施できていない.しかし,当該公開講座は問題なく実施できたため次年度以降でのデータ収集時に利用できると考えている.なお,前述のFOSE2021で発表した成果における被験者実験はこの公開講座の内容を基に実施している. これらの成果と並行してmicrobitと同様のブロックプログラミング言語であるScratchプログラムの採点補助システムの構築に関する研究を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はおおむね順調に進展していると考えるが,これまでに行動履歴収集システムの実装が送れていたためにデータ収集が未だに実施できていない.また,当初予定していた,収集予定のプログラミング行動履歴のうち,物理的な位置情報の収集については新型コロナウイルスの感染拡大もあり,収集の目処が立っていないため,遅れていると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度実施した公開講座の内容を基に,実際に小・中学生または大学学部生らを対象としたブロックプログラミングの履歴収集を実施し,データ収集を行う.データ収集が完了し次第,分析を実施し,成果発表を実施する予定である. また,新型コロナウィルス禍が収束しつつある現状を踏まえ,当初予定していた,物理的な位置情報の収集環境も構築し,プログラミングの履歴とそれに伴う物理的な情報を併せたラーニングアナリティクス環境の構築を目指す.
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Causes of Carryover |
データ収集システムは完成したが,大規模なデータ収集を実施していないため,そのために必要な経費の使途を行っていない.今後は,データ収集時の被験者実験における被験者らへの謝金や,システムを改良し,物理的な位置情報の収集も行えるようにするための人件費謝金として使用する予定である.また,システム改良において必要な機材を随時調達する予定である.
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Research Products
(2 results)