2021 Fiscal Year Research-status Report
Research of experience-based multipurpose desktop electric power transmission and distribution system for junior high school, liberal arts and humanities students
Project/Area Number |
19K14352
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 文章 石川工業高等専門学校, 電気工学科, 講師 (20633019)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 教育 / 電力 / 高電圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,中学生や一般の人などに対して電力システムの理解と理系分野の興味関心の喚起し,高専生の専門分野への理解を促進する教育手法の研究を目的としている。本年度は,新型コロナウイルスの関係で完成の遅れていた,高電圧送電の模擬システムの完成とそのシステムを用いて中学生を対象として,実証実験を行うことの2点を実施した。 高電圧送電の模擬システムは一部,部品の入荷の遅れなどにより,完成が遅れていたが,その後,回路の修正や代用品の利用などを行い,当初の想定していたシステムと同様のものを完成させた。 中学生を対象とした実証実験については,新型コロナウイルスの罹患者数が少ない時期を縫って少人数ではあるが,内容を一部変更し,実施時間を短くする事で,実施することを可能とした。内容は当初の予定していたように,当初は,①注目を集める実験,②現在の学習の確認,③基礎を応用した具体的な応用実験,④最先端の応用実験の4つの段階からなるプロセスを検討していたが,時間を短くする関係上④については省略せざるを得ない状況であった。 しかし,①~③の中でも,高電圧を発生・利用し雷を発生させることで興味関心を持たせる実験や送電する電圧の違いによる送電損失の違いを体感する実験など,実験回路の一部に商用電源を使うような,中学校では行えない実験を行う事が出来たことなどから,中学生の興味関心の喚起を目的とした本テーマは十分に達成できたものであると考えている。 また,アンケート結果を見ても,4点満点中,高電圧の送電の理由が理解出来た,電気への理解が深まったの設問には3.6点,電気への興味関心は持ったかとの設問には3.8点,理科への分野への興味・関心は増えましたかとの設問には4点などの結果が得られた事からも,目的は十分に達成できたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスが流行や物流の乱れなどの世界的なイベントが発生している中ではあるが,感染予防対策を行いつつ,少人数ではあるが,中学生を対象として,公開講座を開催する事が出来た。この点に関しては限られた状況の中では十分に進展したと見ても差し支えが無いものであると考えている。 また,応用的な研究などの紹介は出来なかったが,作成予定の実験機器はある程度,作成をする事が出来た。また,実施した公開講座のアンケートの結果などを見ると,全体的に評判は良く,目的も達成する事が出来たと考えている これらのことを考慮すると,全てが順調では無いもののおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の課題の一つとして,人数を限定し,感染予防対策を徹底することで,中学生を対象とした公開講座を行うことは出来たが,人数が参加人数が5人と小数であったため,より多数の中学生を対象とした実施などの可能性を検討したい。
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Causes of Carryover |
物品の購入に関しては,公開講座の参加人数の関係で,消耗品の購入が減少したためである。次年度は,期限延長を行い,消耗品の購入する予定である。 また,旅費に関しては,学会発表などに利用予定である。
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