2023 Fiscal Year Research-status Report
主体的な学習はなぜ効果的なのか―誤検索効果を用いた検討
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19K14405
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
田中 紗枝子 徳島文理大学, 人間生活学部, 講師 (80784496)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 記憶 / 学習 / 検索 / エラー / failed retrieval / テスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,「誤情報を検索するタイミング」について検討した。これまでの研究で,参加者が生成する誤情報の量や,手がかりから連想される情報量(つまり正答以外の情報量)は誤検索効果に影響しないことを示してきた。本年度は誤情報の量ではなく,誤情報を検索したときの文脈(エピソード)情報が誤検索効果に及ぼす影響について検討した。 手がかり単語98語に対して,手がかり単語と弱い関連性をもつターゲット単語を1つずつ設定し,参加者にはこれらの単語対を学習させた。これらを「誤情報を分散して2回解答させる条件」「誤情報を一度に2つ解答させる条件」「誤情報を1つだけ解答させる条件」「誤情報を解答せず単語対を読むだけの条件(統制条件)」に分け,誤情報を解答させる条件はフィードバックを直後に与えるか遅延の後に与えるかを操作した(計7条件)。 現在も実験を継続中であり,今後データを収集しつつ分析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
育児休業期間を延長したため,研究を中断する期間があった。そのため,予定していた実験を完了させることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
育児休業期間を延長したため,研究期間を更に1年延長した。来年度は現在実験中である誤情報を検索するタイミングについてのデータ収集を完了させ,成果を発表する。
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Causes of Carryover |
育児休業で研究を中断した期間があり,予算の一部を使用しなかった。また対面での学会に参加することが難しく,旅費を使用しなかった。これらは来年度の実験実施や成果発表等に充てる予定である。
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