2019 Fiscal Year Research-status Report
集団療法型MANTRAによる神経性やせ症の改善効果とその脳内メカニズムの検討
Project/Area Number |
19K14415
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
磯部 智代 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床心理士 (30825708)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 神経性やせ症 / MANTRA / rs-MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
神経性やせ症は重症化や死亡率の高さが危惧されているが、治療継続の困難さや十分な病態解明が行われていないことが問題とされている。NICEガイドラインにおいては、モーズレイモデルによる成人の神経性やせ症治療(The Maudsley Model of Anorexia Nervosa Treatment for Adults:MANTRA)が神経性やせ症治療の第一選択の1つに挙げている。本研究では、このMANTRAによるセッションを20回(各セッション50分。前半10セッションは週1回、その後は患者に併せて頻度を検討する)行うことによって、どのように神経性やせ症からの回復が促進されるのか検討する。さらに、resting-state fMRIを用いて、脳機能の側面からも治療効果を検討する。 2019年度は、浜松医科大学倫理委員会によって研究遂行の承認を得た。それに伴い、各検査やセッションを実施するための準備を進めた。『A COGNITIVE INTERPERSONAL THERAPY WORKBOOK for TREATING ANOREXIA NERVOSA The Maudsley Model』(Ulrike et al ,2019)、『モーズレイ摂食障害支援マニュアル―当事者と家族をささえるコラボレーション・ケア―』(Treasure et al , 2014)を基に全20セッションの日本語版プロトコルを作成した。現在患者のリクルートを進めている。今後、MANTRAを集団へ適応するための前段階として、個人に対してセッションを行い、日本語版プロトコルを修正していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MRI検査を行う体制の整備やセッション内容の整備に時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
週1回の頻回な来院が必要であるため、新型コロナウイルス感染拡大の状況をみながら、患者のリクルートを進め、同意取得後セッションに進んでいく。
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Causes of Carryover |
検査やMANTRAセッションの実施準備に時間がかかり、謝金として支払う分の余りが出たため、次年度使用額が生じた。次年度以降、対象者のリクルートを進め、対象者への謝金として使用する予定である。
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