2021 Fiscal Year Research-status Report
集団療法型MANTRAによる神経性やせ症の改善効果とその脳内メカニズムの検討
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19K14415
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
磯部 智代 浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床心理士 (30825708)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 神経性やせ症 / MANTRA / rs-MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
神経性やせ症(Anorexia Nervosa:AN)の治療として、NICEガイドラインではモーズレイモデルによる成人の神経性やせ症治療(The Maudsley Model of Anorexia Nervosa Treatment for Adults:MANTRA)が第一選択の1つに挙げている。本研究では、このMANTRAによるセッションを20回(各セッション50分。前半10セッションは週1回、その後は患者にあわせて頻度を検討する)行うことによって、どのように神経性やせ症からの回復が促進されるのか検討する。さらに、resting-state fMRIを用いて、脳機能の側面からも治療効果を検討する。 2021年度は、前年度に引き続き、予備的な検討として標準的なMANTRAを個人セッションとして実施した。2022年3月時点で、ANと診断された患者7名から同意を取得し、セッションを開始した。1名は20回のセッションを終了し、前後の検査を終了した。3名は同意撤回や受診中断によって脱落、3名はセッション継続中である。リクルートの遅延と、週1回という高頻度のセッション継続に関する課題が生じている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の流行や摂食障害支援拠点病院としての普及啓発活動などの影響から初診患者層の若年化といった変化がみられ、十分な数の同意取得が患者から得られておらず、予備的な検討にとどまっている。集団での実施も検討しているが、集団での実施が可能な体制も十分に整っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
予備的な検討を完了する必要があるため、1年延長することで更に患者のリクルートを進め、参加患者数の増加を図っていく。
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Causes of Carryover |
患者リクルート数が少なく、当初予定していたMRI検査の実施数が想定より少なくなり、次年度使用額が生じている。現在もリクルートが進んでいるため、セッション前後の検査に使用していく計画である。
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