2019 Fiscal Year Research-status Report
慢性神経障害性疼痛に対する痛み焦点化催眠と催眠認知療法の効果検証
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19K14416
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| Research Institution | Shiga University of Medical Science |
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Principal Investigator |
安達 友紀 滋賀医科大学, 医学部, 教務補佐員 (90771519)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 催眠 / 神経障害性疼痛 / 認知行動療法 / 慢性疼痛 / 慢性痛 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
長期間にわたって痛みが持続する慢性疼痛の中でも，慢性神経障害性疼痛はとりわけ強い痛みが特徴で，QOLの低下に直結する難治な病態である。治療の第一選択は薬物療法だが，痛みの軽減が不十分であることやしばしば強い副作用が生じるなどの課題があり，これらの問題を克服する新規なアプローチが求められている。本研究は慢性神経障害性疼痛を対象に痛み焦点化催眠と催眠認知療法の2つの催眠による介入と待機群の3群の無作為化比較試験を行って，慢性神経障害性疼痛への催眠の有効性を検証する。また，痛みの軽減により有効性が高いのは，痛みの直接的軽減を目指す催眠なのか，認知行動療法の治療要素を組み入れた，痛みに伴う思考の変容を目指す催眠なのかを検証する。
令和元年度は米国ワシントン大学で開発された慢性疼痛対象の催眠の治療マニュアルを日本語に翻訳し，本研究で使用する治療マニュアルを作成すること，および少数例に対してマニュアルを用いた予備的な介入を実施して，治療マニュアルの開発者からスーパービジョンを受ける事を主として計画していた。日本語として催眠の治療が適切に運用可能かのチェックのため，国内の催眠を用いた治療経験を有する研究者に助言を得る体制を構築した。研究代表者の主所属機関の変更があり，2つある治療マニュアルのうち痛み焦点化催眠のマニュアルの訳出を現在も行っている。
令和2年度は引き続きマニュアルの訳出を進め，マニュアルの整備を完了させること，さらに新型コロナウィルス感染症に対する研究実施機関の対応を受け，より小規模の試験デザインでのデータ収集を検討する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の主所属機関の変更に伴い，当初予定していた2種類の催眠の治療マニュアルの整備に遅れが生じている。それにともない，研究の倫理申請や臨床試験実施体制の整備にも遅れが生じている。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は引き続き催眠の治療マニュアルの整備を進め，痛み焦点化催眠用マニュアルと催眠認知療法マニュアルの日本語版を完成させる。また，コロナウィルス感染症対応のため，研究実施機関における患者リクルートが今後も大幅に制約を受けることが予測される。単群につき12-15名の3群のランダム化比較試験から，介入群2群，単群につき4-5名の単一事例研究法による試験デザインへの変更を検討している。
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| Causes of Carryover |
治療マニュアルの作成に遅れが生じ，研究遂行のため海外渡航費や治療者雇用のための人件費が使用されなかった。令和2年度は治療マニュアルの作成を進めるのに合わせ，マニュアル作成にあたり助言を得ている研究者への謝金支払いや，臨床試験実施体制整備のための物品費および人件費に研究費を支出することを計画している。
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