2021 Fiscal Year Research-status Report
月経が健常人と双極性障害の気分変動に与える影響:睡眠と対人関係を包括した作用機序
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19K14426
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
成瀬 麻夕 東京国際大学, 人間社会学部, 講師 (80813956)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 双極性障害 / 対人関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
双極性障害の対人関係やコミュニケーションに関する知見について、下記の2点について公表を行った。(1)については、家族という観点からどのように双極性障害の支援ができるかについて記載し、本研究によって、月経の影響で対人関係の困難が生じていると明らかになった場合、家族内関係に関してどのようにコミュニケーションに工夫できるか、先行研究を踏まえて言及する内容の論文である。また、(2)については、一般成人における、抑うつ症状、不安症状および生活機能の障害に重要な他者(主に家族)との対人関係がどのように影響しているのか、ネットワーク解析にてその作用機序を示した研究である。上記の研究報告は、申請研究の基礎的な知見となり得るものである。
(1)成瀬麻夕(2022)双極性障害の家族支援を考える.精神医学,64(4). (2)Naruse,M., Aoki,S., & Inoue, T.(2021).Mechanism of perceived criticism, depression, anxiety, social impairment according to the network analysis10th International Congress of Cognitive Psychotherapy, May, Rome(Online).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は研究対象者の唾液を採集する研究計画であるが、2020年初頭より続くコロナウィルス感染拡大の影響により唾液などの検体を採集することに大きな支障が生じている社会情勢である。また、対面で多くの人と会うことがはばかられる社会的背景が存在するため、直接的な調査の実施も困難である。上記の理由により、2021年度の研究遂行に困難が生じている。さらに、研究代表者が2021年度に妊娠・出産をしたため体調的な事由もあり、進捗が滞ったことも重ねて影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に本研究の倫理審査申請の計画変更を行い、横断面の調査に関して対面ではないWeb調査へと実施の切り替えを行った。そのため、2022年度5月には横断面での調査に関して終了する予定となっている。その後、調査により明らかになった本研究の知見について、2022年度中に論文化をはじめとして結果の公表を行う。
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Causes of Carryover |
2020年度より発生したコロナウィルス感染拡大の影響を受けて、当初の計画よりも研究の進捗が遅延しているため、次年度に使用額が発生している。次年度2022年度では、Web調査に約1000000円の支出を見込んでおり、その他論文校正費や投稿費、引き続きの研究実施の為にその他の経費の仕様を計画している。
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