2022 Fiscal Year Research-status Report
月経が健常人と双極性障害の気分変動に与える影響:睡眠と対人関係を包括した作用機序
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19K14426
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
成瀬 麻夕 東京国際大学, 人間社会学部, 講師 (80813956)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 双極性障害 / 対人関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
双極性障害の対人関係やコミュニケーションに関する知見について、下記の1点について公表を行った。本論文は、家族という観点からどのように双極性障害の支援ができるかについて記載し、本研究によって、月経の影響で対人関係の困難が生じていると明らかになった場合、家族内関係に関してどのようにコミュニケーションに工夫できるか、先行研究を踏まえて言及する内容の論文である。実施調査としては、本研究の横断面の研究の為、健常者200名、うつ病患者100名、双極性障害患者100名を対象としたWeb調査を実施した。調査項目は、)人口統計学的データ、b)PMDDの重症度を測定するPMDD評価スケール、c)ストレス反応尺度(SRS-18)、d)抑うつ症状を測定するPHQ-9、e) 躁症状を測定するMES、f)睡眠リズムを測定するBRIAN、g)不眠症状を測定するピッツバーグ睡眠質問票、h)対人関係における批判の認識を測定する PCM、i)外傷後ストレスに対する認識尺度であった。現在、統計解析を実施中であり、解析が終了次第論文の執筆と投稿を行う。
(1)成瀬麻夕(2022)双極性障害患者の家族支援―臨床導入のための工夫と課題― 単著 精神科臨床 Legato,8(3),32-35.
また、双極性障害の家族焦点化療法に関する知見に関する情報提供を行うため、下記のセミナーにて講演を行った。 (2)第5回 Expert Psychiatrist Seminar -双極性障害の治療を考える-、住友ファーマ株式会社主催(2023年3月13日実施)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は研究対象者の唾液を採集する研究計画であるが、2020年初頭より続くコロナウィルス感染拡大の影響により唾液などの検体を採集することに大きな支障が生じている社会情勢である。また、対面で多くの人と会うことがはばかられる社会的背景が存在するため、直接的な調査の実施も困難である。上記の理由により、2022年度の研究遂行に困難が生じている。これは2020年度より引き続きいた状況である。さらに、研究代表者が2021年度に出産をしたため体調的な事由もあり、進捗が滞ったことも重ねて影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に本研究の倫理審査申請の計画変更を終了し、横断面の調査に関して対面ではないWeb調査へと実施の切り替えを行った。その結果、2022年度4月に横断面での調査に関して終了した。本知見について、2023年度中に論文化をはじめとして結果の公表を行う。
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Causes of Carryover |
2020年度より発生したコロナウィルス感染拡大の影響を受けて、当初の計画よりも研究の進捗が遅延しているため、次年度に使用額が発生している。次年度2023年度では、論文校正費や投稿費、引き続きの研究実施の為にその他の経費の仕様を計画している。
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