2022 Fiscal Year Annual Research Report
肥満症における遠隔マインドフルネス実践による実用可能性と有効性の検討
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19K14443
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松本 淳子 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任講師 (60722262)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肥満症 / マインドフルネス / 遠隔治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
治療者と肥満症患者の対面を前提とする従来の治療は、受診に伴う身体的、時間的、心理的負担の増加によって、治療意欲が徐々に低下し、結果、受診を中断、あるいはドロップアウトするという課題が指摘されている。 これらの問題解決に近づく方法に、①テレビ電話システムを用いた遠隔治療、と②マインドフルネス食瞑想トレーニングを合わせた「遠隔によるマインドフルネス食瞑想トレーニング(MB-EAT)」がある。 現時点で、国内外において、肥満者に対するMB-EAT介入研究はない。さらに、MB-EAT介入の前後で、肥満に関連するレプチンやアディポネクチンなどの血清タンパクの変化や脳機能画像を扱った研究は見当たらない。このことから、本試験では、肥満症に対するマインドフルネスの有効性を検討することを目的とした。本試験計画に同意が得られた試験適格者は、健康教育(HE)群とマインドフルネス食瞑想トレーニング(MB-EAT)群にランダムに割り付けられ、14週の介入後と介入終了後(14週)から6ヵ月後で試験終了となる。有効性・安全性評価のための検査は、介入前(0週)、介入終了後(14週)に実施した。なおMB-EAT群は、一回90分のマインドフルネス食瞑想トレーニングを、週1回の頻度で計14回受ける。他方、HE群に対しては、2週間に1回、健康に関する情報を配信した。 被験者は男性6名、女性16名で、MB群には10名、HE群には12名が割り付けられた。そのうち3名(MB:2, HE:1)が脱落した。ベースラインでの体重、年齢、知的レベルについてt検定を行ったところ、両群ともに差はなかった。主要評価項目で食行動指標TFEQの下位尺度「Hunger」の交互作用は見られなかったが、不健康な食行動に低下傾向が認められた。両群ともに、ベースラインから介入後7週、14週、6ヵ月後時点で体重減少が認められたが、群間差は見られなかった
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Research Products
(3 results)