2022 Fiscal Year Research-status Report
可換環論を用いて双有理幾何学に現れる特異点の不変量の研究
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19K14496
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
柴田 康介 岡山大学, 自然科学学域, 特任助教 (60819671)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 特異点 / 代数幾何学 / 双有理幾何学 / 弧空間 / hyperquotient特異点 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで商特異点より広い特異点のクラスであるhyperquotient特異点について弧空間を利用して極小対数的食い違い係数の研究をしてきた。昨年度は群の作用が線形とは限らないhyperquotient特異点であり対数的端末特異点である場合についてPIA予想と下半連続性予想を示すことができた。今年度も昨年度に引き続き、中村勇哉氏と共同研究を行い、特に商特異点のGorenstein指数について研究を行った。 Gorenstein指数は特異点の不変量であり、極小対数的食い違い係数の値はGorenstein指数に依存していることが定義からすぐわかる。Shokurovはこの逆について予想している。つまりGorenstein指数は極小対数的食い違い係数に依存しているということを予想している。この予想はShokurovの指数予想と呼ばれ、今年度はこの予想について研究を行った。 これまでの私たちの研究により商特異点の場合は弧空間を利用し極小対数的食い違い係数を計算できることを示していた。このことを利用して商特異点の極小対数的食い違い係数を群の不変量により簡単に計算できることが分かった。さらに商特異点のGorenstein指数についても群の不変量で計算できることがわかっているため、このことを組み合わせることにより商特異点の場合にShokurovの指数予想を示すことができた。 また極小対数的食い違い係数の値が次元より一つ小さい値のとき、その特異点がGorensteinになるのではないかというShokurovの予想があり、この予想についても研究を行い商特異点のときについて示すことができた。 これらの研究結果は論文としてまとめ、ジャーナルに投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究を利用して応用としてShokurovの指数予想を示すことができた。 しかし対数的端末特異点でない場合の研究やこれまでの研究をさらに広い特異点のクラスへの一般化についてはまだできていないため、研究としてはやや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのhyperquotient特異点の研究の一般化として2つの方針があり、1つはhyperquotient特異点とは限らない群が作用している特異点への一般化であり、もう1つはhyperquotient特異点のイデアルが群の作用で不変でない場合への一般化がある。今年度はこの2つの方針の一般化ができるかを考えていく。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナウイルスの流行により研究集会がオンラインのものも多く旅費があまりかからず、次年度使用額が生じた。 使用計画としては、研究集会の旅費や書籍を購入、また研究時間の確保のためのバイアウト制度の利用を考えている。
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Research Products
(5 results)