2020 Fiscal Year Research-status Report
Ricci solitons, Yamabe solitons and a generalization of minimal submanifolds
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19K14534
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
前田 瞬 島根大学, 学術研究院理工学系, 講師 (00709644)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 山辺ソリトン / ヘッセフロー / ヘッセソリトン / ヘッセアインシュタイン多様体 / ヘッセ多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究は主に部分多様体としての山辺ソリトンの一般化の研究とヘッセ多様体におけるヘッセフローの自己相似解であるヘッセソリトンの研究である。 I. 部分多様体としての山辺ソリトンに関する研究について:本研究は島根大学の藤井春哉氏との共同研究である。本研究ではユークリッド空間内の山辺ソリトンの一般化を考察した。この山辺ソリトンの一般化は既存の概念であるalmost山辺ソリトン,k-山辺ソリトン,conformal 勾配山辺ソリトンを含むものである。この一般化した山辺ソリトンに対して,ソリトン方程式に現れるベクトル場がユークリッド空間の位置ベクトル場の接方向でかけるものは平面と円錐多様体もしくは球面の3種類のみであることを証明した。 II. ヘッセ多様体におけるヘッセソリトンについて:情報幾何学においても応用のあるヘッセ多様体における幾何学的フローにヘッセフローと呼ばれるものがある。ヘッセフローはリーマン幾何学におけるリッチフローのヘッセ多様体版と呼べるものであり,ヘッセフローによるヘッセ多様体への応用が期待される。本研究ではこの自己相似解であるヘッセソリトンを考えた。そして,以下の結果を示した。1. コンパクトヘッセソリトンは「拡大」と呼ばれるものしか存在しない。2.第1コシュール形式に関するある種の仮定のもと,コンパクトヘッセソリトンは自明なものしかない。3. ヘッセアインシュタイン多様体の双対空間はヘッセソリトンと解釈できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
部分多様体における一般化された山辺ソリトンの分類定理を与えたこと,及び,本研究による研究から山辺ソリトン及びリッチソリトンに対する分類問題への応用の可能性を見出せたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は主に3次元リッチソリトン及び,山辺ソリトンに関する分類問題の研究を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスにより当初予定していた研究集会への参加に係る交通費への影響のため。
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