2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K14584
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
土屋 翔一 専修大学, ネットワーク情報学部, 准教授 (10647564)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | fullerene graph / plane graph / HIST / HIT / Halin graph |
Outline of Annual Research Achievements |
fullerene(フラーレン)とは,数十個の原子からなる構造を単位とする炭素の同素体である.fullerene graphとは,各面が五角形または六角形の3-正則な平面グラフであり,fullereneを数学的対象として扱うための道具として考案された. 2022年度は当初計画していた海外出張は実施できなかったものの,国内出張やオンラインを活用した研究打ち合わせにより,研究活動を進めることができた.そのため,2021年度よりも順調に研究を進めることができ,HIST(次数2の頂点を持たない全域木)についての新しい定理を得ることができた. 特に,2021年度に得られたHISTの次数和条件を与える定理(「n頂点(n≧8)で非隣接に頂点の次数和がn-1以上のグラフはHISTを持つ」)について,既にその次数和の最善性は示せていたものの,特定のグラフや構造を除外すれば,改良できることが明らかとなった.これにより,既存の次数和条件を大きく改善する形でHISTの存在性を保証する定理がいくつか得られた。 過去の研究でも,特定のグラフを除外することでHISTについての新たな定理が得られているが,今回新たに得られた成果では,HISTの存在性を保証するための必要条件となる構造に言及していることが特徴となっている.したがって,同様の方針で既存定理が改良できるかを検討することで,HISTの研究を発展させることができると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既存の定理を改良する形でいくつかの新しい定理を得ることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
国内出張やオンライン研究打ち合わせを中心に,共同研究を進めていく.可能であれば,海外での成果発表や共同研究もおこなう.
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Causes of Carryover |
予定していた海外出張を実施できなかったため.
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