2021 Fiscal Year Research-status Report
Probing physics beyond the standard model by precise predictions for flavor physics
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19K14706
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
北原 鉄平 名古屋大学, 高等研究院(素粒子), 特任助教 (40759502)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | フレーバー物理 / LHC実験 / B中間子 / ミュー粒子異常磁気モーメント / 超対称性模型 / 有効場の理論 / ヒッグス機構 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は3報のフルペーパーに加え、多くの業績をあげることができた。
1報目はミュー粒子異常磁気モーメント (g-2) に関する論文である。フェルミラボ発表したが新たなミューオンg-2の測定値を元に、超対称性理論における説明の現状整理を行った。特に、未だ多くのパラメータ領域がLHC実験と暗黒物質直接探索実験では探索できていないことを改めて示した。2報目では、（Bアノマリーから示唆される）レプトクォーク粒子が予言するg c to b tau nuという素過程を感度良く測定する方法を提案し、現在と将来のLHC実験の感度を見積もり、現状のBアノマリーとの比較を行った。この結果は近い将来のLHC実験におけるレプトクォーク粒子探索のポテンシャルの高さを示唆している。3報目は、テクニオンの研究者との共同研究である。有効場の理論のon-shell散乱振幅におけるヒッグス機構について詳細に調べた。これにより、これまで不明確であったboldingノーテーションで書かれたspinorの高次の項に対して、on-shell散乱振幅的な解釈 (additional soft Higgs legs) を与えることに成功した。
また、高エネルギーニュースという学術書に、共著で最新のミューオンg-2アノマリーに関するまとめの記事を寄稿した。さらに、KaonとHyperonの新物理に関するレビューペーパーの執筆にも参加した。また、2022 Snowmassへのインプットとして3報に貢献した。特に"Stau study at the ILC and its implication for the muon g-2 anomaly"は新結果であり、内容も書き下ろしである。
得られた研究結果の積極的な講演を行なった。2021年度は、国際会議講演6回、国内会議講演5回、対外セミナー9回であった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2021年度のフルペーパーの3報はどれも時間がかかった労作であり、これらの結果が今後長く残ることが期待される。また、レビューペーパーへの貢献、学術書への寄稿、2022 Snowmassへの貢献はいずれも想定外であったが、全てこなす事が出来て良かった。
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| Strategy for Future Research Activity |
来年度は、CKM行列の中のCabibbo角アノマリー (CKM行列のユニタリー性の破れ）の物理を重点的に研究する予定である。さらに、これまで得られたBの物理やLHC実験の知見を組み合わせて、さらなる発展の方向性を考える。
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