2020 Fiscal Year Research-status Report
Aspects of gravity and quantum theory in the stochastic formalism
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19K14707
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
多田 祐一郎 名古屋大学, 理学研究科, 学振特別研究員(PD) (90837022)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 宇宙論 / インフレーション / 確率形式 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は計6本の論文を出版し, 特にフランスとの共同研究である "A manifestly covariant theory of multifield stochastic inflation in phase space" (arXiv: 2008.07497, JCAP accepted) ではインフレーションの確率形式を一から見直し, 共変かつ数学的に一意な定式化に成功した. また2019年に出版した, 本論文の前研究である "Inflationary stochastic anomalies" (Class. Quant. Grav. 36, no. 7, 07LT01 (2019)) は CQG の 2019--20 のハイライトに選ばれた. 一連の研究は3つの国際研究会, 1つの国内研究会, 5つのセミナーにおいて発表し, Online JGRG Workshop 2020 での発表では Outstanding Presentation Award Gold Prize を受賞した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績に記述した通り, 本研究計画の大きな目標の1つであるインフレーションの確率形式の整備に成功し, 本成果は十二分に評価されている. これをもって本研究計画は順調に進展していると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
インフレーションの確率形式の定式化には成功したが, これを原理的な場の量子論から厳密に正当化できたわけではない. そこでまずは本形式を様々な具体的インフレーション理論に適用しながら確率形式と量子論の整合性を事例研究的に調査し, そこから確率形式の定式化の量子論的正当化, 引いては加速膨張時空における重力の量子論への影響を議論する.
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Causes of Carryover |
コロナ禍につき予定していた共同研究および国際研究会発表がすべてオンラインになったので旅費計上されなかったため.
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Research Products
(13 results)