2022 Fiscal Year Research-status Report
Study of black hole-neutron star binary mergers in the era of multi-messenger astronomy
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19K14720
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久徳 浩太郎 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30757125)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 宇宙物理 / 重力波 / 相対論 / ブラックホール / 中性子星 |
Outline of Annual Research Achievements |
この若手研究の本来の期間中に遂行する予定であり実際に遂行した研究課題の延長として、GW190425のように全質量が大きくブラックホール・中性子星連星か連星中性子星かの峻別が難しい系に対し、ニュートリノ・磁場を取り入れた一般相対論的シミュレーションを遂行している。目標は本来の計画と共通しており、2023年度から開始する重力波検出器ネットワークLIGO-Virgo-KAGRAのO4観測でも、またそれ以降の感度を向上させた観測でも期待されるGW190425に類似した重力波イベントに対し、電磁波を交えたマルチメッセンジャー観測によって連星の種類を峻別し、さらに系の具体的な情報をより正確に取り出すことである。そのために連星の合体後にどの程度の質量がどの程度の速度や中性子過剰度で放出され、さらにガンマ線バーストを駆動すると期待されるジェットが射出されるかを、合体前から合体後にかけて一貫した計算により調べている。今年度はGW190425に相当する連星中性子星に対し、物理時間にして合体後1秒までのシミュレーションを行い、物質放出ならびにジェット駆動の全体的な描像を導出し、それらの定量的な特徴も把握するに至った。今後は解像度を上げたシミュレーションも実行し、計算結果の収束性を筆頭に計算の妥当性を確認した上で、論文にまとめる予定である。他にも類似の計算を様々な系に対して共同研究者とともに遂行し、随時論文として公開・出版している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
共同研究者に恵まれたこともあって低質量連星合体や降着円盤風の系統的調査が迅速に進み、さらに初年度に検出されたGW190425に対し既に研究成果が応用されたことを受け、計画していなかったニュートリノ磁気流体数値相対論計算を実施する段階に至ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、ニュートリノ輸送・磁気流体効果を取り入れた連星合体計算を進め、元素合成や電磁波放射の理解につなげる。
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Causes of Carryover |
コロナ禍に加え世界情勢に伴う航空券の高騰によりまだ頻繁に長期間の出張ができなかったことに加え、為替事情も相まって大規模な発注に望ましい機会が少なかったため。改めて、大規模計算の結果の解析のために大きなメモリを積んだ計算機を購入しようと検討しているが、計算結果が増えたためにHDDなど記憶装置も必要となる見込みであり、計算機の性能は再検討する。
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Research Products
(13 results)