2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K14737
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
土川 雄介 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 博士研究員 (60796423)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MA-PMT / 無機シンチレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
令和三年度は、検出器の性能試験としてレート耐性試験を行った。ビーム強度の調整、バイナリデータの簡略化、シンチレータ種類の変更を含めた一連の測定を行い、特に時定数が短いリチウムガラスシンチレータ等では、マルチアノードサイズと同サイズにピクセル化かつ遮光処理を施したものを用いることで、瞬間最大計数率は1ピクセル当たり50kcps、即ち8x8ピクセルでは3Mcps、16x16ピクセルでは13Mcpsの高計数測定に耐えることが可能であることを確認した。ピクセル化していない単一のシンチレータを用いることで、重心計算によって位置分解能を向上させた場合では、位置分解能は4~5倍程度向上するものの、計数率は半分程度であることがわかり、検出器と標的間距離及びイベントレートに応じた使い分けの為に重要なデータを得ることが出来た。特にピクセル化したケースでは、実際の物理測定で重要となるダイレクトビームのフラックス測定に有効であり、本研究は勿論、様々な測定に有用であることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は現時点において、当初計画していたビーム照射試験を残すのみとなっている。このビーム照射試験は、令和四年度に実行することを計画しているが、検出器の性能評価としては既に中性子を用いた測定にシフトすることにより概ね達成されている。但しシンチレータに関しては、中性子感度を持つリチウムガラスシンチレータを用いている。このことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
中性子を利用したビーム照射試験によって、広がったシンチレーション光は約1cm径程度の範囲のピクセルで測定されることがわかっている。反応で生成されるアルファ線の飛程は短い為、シンチレータ内で点光源としてシンチレーション光を発生させる中性子での測定データに対して、エネルギーを投与しながらシンチレータ内を進行するガンマ線や電子線での測定によって、散乱によるシンチレーション光の広がりの影響を確認することは意義深い。それらの量子ビーム照射試験を行い、改めてシンチレータのエネルギー分解能、時間分解能評価等を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響等により、令和三年度に計画していたビーム照射試験が実施できなかったため、旅費などに関わる費用が執行できず、次年度使用額が生じた。令和四年度もまたビーム照射試験の実施が困難となった場合は、検出器の運用に有用な周辺モジュールの購入に係る費用として使用する。
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