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2020 Fiscal Year Research-status Report

キセノンガス検出器を用いた余剰次元を伝搬するアクシオン探索

Research Project

Project/Area Number 19K14738
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小原 脩平  東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (70834711)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsガス検出器
Outline of Annual Research Achievements

高圧キセノンガス検出器の開発を引き続き行った. 本年度は飛跡検出面に設置する光検出器(MPPC)を増設し, 検出器の有効面積を広げることができた. またこの開発過程において, 高電圧下における放電箇所と原因の究明をすすめることができ, 安定的なデータ取得へ向けて改善がなされた.
検出器の各部に含まれる放射性不純物量の測定を行い, 物理データ測定における背景事象となりうる部材を同定した. 主たるパーツはPTFEおよびPEEKで構成されているものの, 飛跡検出器面での物質量が多いために合計での背景事象は問題となってくる可能性が高い. そのため背景事象をへらす目的でのより軽量化を目指すことが重要であるとの結論に至った. 設計・製造が完了した箇所から順次取り替えを行い性能評価をすすめている.
また将来の大型化を見据えていくつかのパーツの部材をより低放射能のものへと変更することを検討した. とくに光検出器に含まれるセラミックが主要なものとして残るため, より低放射能な光検出器の開発が必要であることが明らかになった. またドリフト電場を印加・成型するためのフィールドケージについて, 無視できないほど大きな背景事象となっていることもわかった. 軽量化と製造加工時の観点から現在はアルミ製のものが使われているが, 将来的にはこれをより低放射能な無酸素銅等に変更することが望ましい. ガス容器自体の素材を変更することも視野に, 低放射能化へ取り組む必要があることがわかった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

開発中のガス飛跡検出器の完成まではまだ少し時間がかかる. 飛跡検出面に設置する光検出器はまだすべて設置が完了しておらず, 順次性能評価と課題解決を繰り返しながらの増設を行っているためである. 一方でこの段階的な開発によって, 検出器の応答や特に放電現象に対する理解は深まっている. 将来的に安定したデータ取得に活かすためには疎かにする事ができない重要部分を現在行っているため, 現状で多少の遅延があっても最終的にはより良い結果を生み出すためのステップである.

Strategy for Future Research Activity

飛跡検出面の増設および低放射能化(軽量化)を通してさらにキセノンガス検出器の開発をすすめる. コロナ禍ではあるが適宜状況を鑑みつつ, 開発拠点である京都へ向かう. また仙台においても低放射能化のための設計開発を行う.
検出器の開発が完了次第, 迅速に物理データ取得に移り解析を行う.

Causes of Carryover

研究代表者が京都から仙台に異動したものの, コロナ禍における感染拡大防止の観点から京都への出張が制限されたため. 次年度からは仙台にも一部開発拠点を設置し研究を促進する. この際にある程度まとまった金額が必要になることも考慮している.

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Published: 2021-12-27  

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