2022 Fiscal Year Annual Research Report
MAVEN observations of ion escape from Mars driven by magnetic reconnection
Project/Area Number |
19K14784
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 裕己 京都大学, 理学研究科, 助教 (90823386)
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Project Period (FY) |
2019-02-01 – 2023-03-31
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Keywords | 火星 / 磁気リコネクション / 大気散逸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、MAVEN観測データからイオンジェットを伴う磁気リコネクション発生事例を統計調査し、磁気リコネクション(磁気再結合)が火星イオン流出において果たす役割を評価することを目的とする。2022年度は、これまで行なってきたMAVEN観測データ解析に基づく磁気再結合発生事例の統計調査成果のまとめと、火星イオン流出における磁気再結合の間接的な役割の検討を行なった。研究期間全体を通じた研究成果は、以下の通りである。 本研究ではまず、探査機が電流シート通過しイオンジェットを検出した事例の自動同定手法を独自に開発し、MAVENの長期間観測データへ適用した。この手法により、磁気再結合の検出事例数を大幅に増加させることに成功し、電流シートやイオンジェットの特性について、全球的な統計調査を行うことが可能となった。統計調査の結果、火星周辺空間の広い空間範囲で、太陽風条件に依らず、無衝突磁気再結合が起こりうる電流シートが頻繁に形成され、実際に磁気再結合が発生していることを示唆する結果を得た。また、イオンジェットによる瞬時散逸率は、他のバルクイオン流出機構と同程度の推定瞬時散逸率を担い得ると見積もられた一方、全球発生頻度を考慮した平均散逸率は、現在の総イオン散逸率には大きく寄与しないことが示唆された。 本研究で明らかになった、火星周辺の様々な領域で頻発する磁気再結合についての描像は、近年の観測により浮かび上がってきた、惑星間空間磁場方向の変動に応じてダイナミックに変動する火星ディスクリートオーロラの様相とも一致するものである。すなわち、磁気再結合は、火星周辺の複雑な磁気トポロジーを時間変化させることにより、火星と宇宙空間を繋ぐエネルギー・物質輸送経路を動的に制御する点において、火星イオン散逸・火星電磁気圏ダイナミクスにとって重要であることを示唆する研究結果を得た。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] xploring the Solar Wind-Planetary Interaction at Mars: Implication for Magnetic Reconnection2023
Author(s)
Bowers, C. F., DiBraccio, G. A., Slavin, J.A., Gruesbeck, J. R., Weber, T., Xu, S., Romanelli, N., Harada, Y.
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Journal Title
Journal of Geophysical Research: Space Physics
Volume: 128
Pages: e2022JA030989
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] A statistical investigation of factors influencing the magnetotail twist at Mars2022
Author(s)
DiBraccio, G. A., N. Romanelli, C. Bowers, J. R. Gruesbeck, J. S. Halekas, S. Ruhunisiri, T. Weber, J. R. Espley, S. Xu, J. G. Luhmann, Y. Harada, E. Dubinin, G. K. Poh, J. E. P. Connerney, D. A. Brain, and S. M. Curry
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Journal Title
Geophysical Research Letters
Volume: 49
Pages: e2022GL098007
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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