2022 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化複合材料における共鳴散乱理論に基づく非線形弾性波伝搬挙動の解明
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19K14842
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| Research Institution | University of Fukui |
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Principal Investigator |
松田 直樹 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (90756818)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 複合材料 / 超音波 / 非破壊評価 / 材料非線形性 / バネ界面モデル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本課題では複合材料での非破壊評価への応用を狙って，繊維強化複合材料における高調波の発生・伝搬挙動を明らかにすることを目的とした．実施した研究の成果は下記の通りである．
複合材料の母材樹脂のみの試験片を作成し，超音波伝搬に伴う材料非線形性を評価した．これにより母材をひずみについて三次の項の寄与までを考慮したひずみエネルギー関数によって材料をモデル化し，その係数に当たる3次弾性定数を同定した．この結果は複合材料の非線形伝搬特性の基礎的なパラメータとして重要である．
また，単一の繊維の界面における微視的モデルについて検討を行った．その結果，スプリング界面モデルを有する円柱の共鳴散乱現象の妥当性を実験的に示した．また，推定された無次元化接触面剛性は定性的に妥当であると結論づけた．
さらに多重散乱を考慮した検討として，最も単純な系である水中の二本の円柱による散乱波動場を数値的に解析した．その結果，スペクトルに現れる極値は，共鳴散乱現象に起因するものと，複数配置による散乱波の相互干渉によるものがあることを明らかにした．
これらの検討に加え，ばね界面を有する円柱上の弾性波共鳴散乱理論について理論的な検討を行った．既往の共鳴散乱現象の研究において扱われた系の多くは水中の円柱を仮定しており，弾性体中の円柱を仮定した系の場合の報告は多くない．また，弾性体中の検討の多くは母材と円柱の界面において変位と応力が連続な条件（完全接着界面）を仮定している．本課題ではより一般性の高いばね界面を有する円柱上の弾性波共鳴散乱理論について検討を行った．その結果，円柱－母材界面が完全に接着したモデルだけでなく，ばね界面を円柱－母材界面に有するモデルにおいても，共鳴散乱理論が展開されることを示した．
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Research Products
(1 results)
