2019 Fiscal Year Research-status Report
切削・仕上げ同時加工による表面性状向上と内部組織微細化技術の開発
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19K14858
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
阿部 壮志 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (60756469)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アディティブ・マニュファクチャリング / アーク放電 / 機械工作・生産工学 / 金属組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では金属材料を直接3次元造形する積層造形(Additive Manufacturing:AM)の一種である,指向性エネルギー堆積による造形と,切削加工のように回転工具を用いた仕上げ加工を同時に実施することで,造形物表面性状を向上させると同時に,工具により与えられる攪拌作用や塑性ひずみによって造形物内部組織の等粒状・微細化を実現する加工技術の開発を目的とする.本研究では指向性エネルギー堆積の一種である,ワイヤ材料をアーク放電により溶融・積層する方法を金属積層に用いている. 提案方法では積層用の溶接トーチと回転工具を同時に使用し,積層しながら仕上げ加工を実施する.そこで検証実験が可能な試験装置を製作し同時加工を実施した. また,フライス工具および摩擦攪拌工具を用いて工具形状が造形物内部組織へ与える影響を調査した.造形物の評価は造形物断面の観察および硬さ試験により実施した.提案方法では,積層プロセスと仕上げ加工プロセスのそれぞれの加工条件を決定する必要がある.そこで,加工条件が内部組織へ与える影響を調査した.結果として,仕上げ加工なしでは造形物全体でデンドライトが発達しているのに対し,仕上げ加工によりデンドライトの発達を造形物中心付近で抑制できていることを明らかにした.摩擦攪拌工具を用いることにより積層造形物の硬さは向上した.さらに,溶接トーチおよび回転工具の送り速度や工具間距離が造形物硬さへ与える影響が大きいことが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,提案方法が造形物内部組織へ与える影響について明らかにし,有用性を示すことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
積層高さ方向に積層しながら,仕上げ加工を実施することで3次元造形への適用を行う.このときの加工経路や加工条件が内部組織へ与える影響を調査し,造形物内部組織の改質を目指す.
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Causes of Carryover |
当初の予定よりも効率的に実験を遂行することができ,また,実験に使用した装置が予定より低価格で購入することができた.出張等も想定より少なかったため次年度使用額が生じた.翌年度は実験計画を見直し,試行回数を増やして適切に使用する.
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