2019 Fiscal Year Research-status Report
A study on performance improvement of centrifugal pendulum vibration absorber
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19K14928
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
相原 建人 法政大学, 理工学部, 准教授 (70557909)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 遠心振り子式動吸振器 / ねじり振動 / 軸 / 非線形振動 / 軌道 |
Outline of Annual Research Achievements |
軸のねじり振動を低減する装置の一つに遠心振り子式動吸振器(Centrifugal Pendulum Vibration Absorber, 以下CPVAとする)が提案されている.CPVAは振り子の固有振動数が軸の定常回転数に応じて変化することから全回転数領域で振動低減効果を発揮する.これまでにCPVAを実用化するため,様々なタイプが提案されているが,実用化に至った例は大変少なく,さらなる性能向上が求められている. 本研究では振り子の軌道とその軌道を実現する振り子支持構造に着目し,理論・CAE・実験によりCPVAのねじり振動低減性能向上を狙う. 令和元年度は振り子支持構造に着目し,振り子支持に多用されるころを剛体としてモデル化し,ころの設計諸元が与える影響を評価可能な理論を構築した.特にころ重心軌道を多項式近似曲線による任意軌道とすることで最適なころ軌道を導出可能とした.構築した理論解析法を用いてころ重心軌道を変化させて数値計算を行った結果,動特性をころ重心軌道により漸軟性および漸硬性とすることが可能であることを示した. また構築した理論解析法の有効性を検証するため,機構・構造・接触を連成させた3次元機構運動解析(CAE)モデルを構築した.本モデルにより理論解析結果の有効性の検証および最適な振り子支持構造の探索が可能となった.さらにCPVAの性能評価が可能な試験装置を設計した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度においては 1.振り子および振り子支持構造をモデル化した理論解析モデルを構築 2.振り子および振り子支持構造をモデル化した機構運動解析(CAE)モデルを構築 3.評価試験装置の開発 を目標としてきた.理論構築においては振り子支持構造に関して実施することができたが,振り子支持構造と振り子の連成解析には至らなかった.機構運動解析モデルは振り子,支持構造を含めモデル化ができており,予定通りである.評価試験装置の開発は設計までは完了し,予定通りである. 令和2年度においては振り子支持構造と振り子の連成が考慮された理論解析法を構築する.
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は振り子支持構造と振り子の連成を考慮した理論解析法の構築に注力する.理論解析法を構築し,振り子支持構造がCPVAのねじり振動低減性能に与える影響を明らかにする.それにより性能向上につながる設計指針を提案することが可能となる. また平行して試験装置を製作し実験を行い,理論解析法の結果と比較し,精度向上を行っていく.
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Causes of Carryover |
旅費において航空券・宿泊費を予定より安くできたことが主な理由である.次年度,実験に使用する供試体作成のための材料費に充てる予定.
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