2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K14936
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Research Institution | OMRON SINIC X Corporation |
Principal Investigator |
田中 一敏 オムロンサイニックエックス株式会社, リサーチアドミニストレイティブディビジョン, シニアリサーチャー (10805774)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 運動学習 / ソフトロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト型ロボットは、人間が行う作業を代替するロボットである。しかし現状、ヒト型ロボットの運動速度は大きく人間に劣る。このため、機動力を高める方法が模索されている。本研究では機動力の高いヒト型ロボットの構成法を明らかにするため、連続した跳躍と打撃を行うヒト型ロボットを開発する。この開発を通じて、状況に応じた過渡的で高速な全身運動を瞬時に行うヒト型ロボットの構成法を明らかにすることが本研究の目的である。この目的を達するためには、速度と加速度の大きい運動を行うヒト型ロボットの設計法を明らかにする必要がある。加えて、ヒト型ロボットによる過渡的で高速な全身運動の生成方法を明らかにする必要がある。 今年度は、速度や加速度の大きい運動を行うロボットアームの設計に取り組んだ。モータを根本に配置することで、アームを軽量化し、樹脂を構造材に利用することで軽量化した。 ヒト型ロボットによる過渡的で高速な全身運動の生成に向けて、ロボットの運動学習手法を開発した。長いホライズンを予測するモデル予測制御のための学習手法を検討した。シミュレーションを利用した転用学習手法を提案した。過去に学習したダイナミクスモデルを利用する転用学習手法を提案した。データの特性に基づいて、複数のダイナミクスモデルを用いて状態遷移を近似する学習手法を提案した。瞬時に跳躍して打撃する動作を生成するための、少数試行からの学習手法を開発した。これらについて、論文を投稿し、採択され、発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで、速度と加速度の大きい運動を行うヒト型ロボットの身体設計に向けた設計論、および過渡的で高速なヒト型ロボットの全身運動を生成に向けた運動学習方法を開発し、それらの成果を論文として投稿できている。このことから、ほぼ順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、速度や加速度の大きい運動を行うロボットアームの設計に取り組む。設計論を完成させ、実験結果を論文にまとめて投稿する。設計論をさらに発展させ、俊敏なヒト型ロボットの全身を設計する。 これまでに開発した運動学習法を発展させ、打撃と連続跳躍に適用し、連続して跳躍と打撃を生成する実験を行い、性能を評価する。
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Causes of Carryover |
感染症の拡大を予防するために在宅勤務を行った結果、当初予定していた出張と試作を他の研究活動に置き換えたため、次年度使用金が生じた。次年度にて、試作や研究補助員を雇用する人件費として利用する計画である。
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