2021 Fiscal Year Annual Research Report
A study on tactile signal with reduction effect of motion sickness generated when using autonomous driving vehicle
Project/Area Number |
19K14953
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
伊藤 一也 大阪産業大学, 工学部, 准教授 (40804985)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 乗り物酔い / 自動運転 / 車線変更 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の結果,自動車の自動運転技術による自動車線変更においては,車体設計に起因する応答遅れ,ロール角度,ロール角速度によって乗り物酔いが生じやすくなる可能性があることが示されたといえる. 2020年度の実験結果より,自動運転技術を適用する際の車体設計においては,車線変更場面においてロール運動の角速度は2[deg./sec.]ならびに3[deg./sec.]を避け,最大角度は0.85[deg.]以内,視覚的な変化と体感の差を0.3[sec.]以内にすることが設計の目安になるものと考えられる. また,2021年度の実験結果より,自動運転車における車両挙動の事前告知タイミングとして,3秒前が適切であることが示された. しかし,2021年度の実験では,で自動運転車両の車線変更に関する事前告知に振動を用いた際,事前告知なしが事前告知ありの他条件よりも明らかに乗り物酔いが小さい結果となった.これは,ドライバにとっては事前告知を行うことで車両挙動の発生タイミングを予測しやすくなることを仮説として立てていたが,視覚情報と体感情報の不一致による乗り物酔いよりも情報提示として用いた振動モータによる振動によって乗り物酔いが誘発された結果と考えられる.そのため,自動運転車両の運動制御を振動で事前に告知する際には,搭乗者の乗り物酔いにつながる影響を考える必要があると考えられる. 今後の課題として振動方法の違いによる影響の検証がある.そして,本研究の実験参加者は若年層男性が占めているため,年齢差や性差などの影響については更なる検証が必要となると考えられる.
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