2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of Passive Variable Magnetic Flux Motor Compatible with High Torque and High Power
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19K14960
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
青山 真大 静岡大学, 工学部, 助教 (00824517)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 可変界磁 / アキシャルギャップ / 空間高調波 / ダイオード整流 / 電磁誘導 / 集中巻ステータ / コンシクエントポール / 電磁界解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はモータの高トルクおよび高出力化を実現するために,アキシャルギャップ構造で可変界磁を実現できるモータの基盤技術構築を目的に研究を実施した。モータの磁力を可変にすることで可変速特性の拡大が可能になり,例えば48Vハイブリッドシステムの電動車用モータに用いた場合、バッテリー電圧の制限によって制約されていたモータ出力を磁力可変によって広範囲に拡大することができる。 本研究のモータの特長として,磁力を可変にする方法が他の先行技術とは異なり、能動的に行うのではなく受動的に行う点にある。これにより,可変界磁するための付加装置や特殊な構造が不要となり,簡素な構造で実現できる。 本年度は①机上検討による原理考案、②電磁界解析による磁気回路設計、③3D-CADによる試作機構造設計、④試作機製作、⑤試験環境構築を行った。本研究の優位性を示すため,比較対象として同サイズで磁力を可変にしないモータの試作も行った。机上検討では前述の原理で駆動できるモータ構造を電磁誘導原理とダイオード整流回路を組み合わせることで実現させた。電磁界解析による磁気回路設計では,三次元磁界解析技術を用いて試作機のトルクと出力特性が向上するように磁極幅や磁路長、各起磁力バランスの調整を行い、モータ性能の向上を達成できる適した機器定数の検討を行った。試作機構造設計では,学内工作センターを活用して試作部品の製作を行い,ステータやロータの巻線作業および各部品の組付と調整を研究室内で実施した。 現在,試作機を駆動して実機評価するためのモータ制御プログラムを構築している段階である。 研究実施の計画に対して遅れなく進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究実施計画」では、1年目(2019年度)において、①コンピュータシミュレーションによる磁気回路設計、②原理検証機の構造設計・試作、③実験環境構築としていた。対して今年度の研究成果は,「研究実績の概要」にて述べた通り,①机上検討による原理考案、②電磁界解析による磁気回路設計、③3D-CADによる試作機構造設計、④試作機製作、⑤試験環境構築である。 したがって,研究計画に対して研究は遅れなく順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,交付申請書に記載した「研究実施計画」のとおり,試作機を駆動するためのモータ制御プログラムを構築し,試作機の実機評価を行う。実機評価により,本研究のモータの原理検証,優位性,課題を実験的に明らかにする。また,本研究のモータのハードポテンシャルを十分に引き出すことができるモータ制御モデルの構築を行い,モータドライブシステムとして基盤技術を発展させるため,制御モデルの改良検討も実施する。
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