2021 Fiscal Year Annual Research Report
アイソジオメトリック解析と機械学習による多導体ケーブルの特性解明と形状最適化
Project/Area Number |
19K14961
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
關根 惟敏 静岡大学, 工学部, 助教 (00765993)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多導体ケーブル / アイソジオメトリック解析 / 特性解明 / 形状最適化 / 重回帰分析 / 最適化アルゴリズム / 機械学習 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,前年度に行った「深層学習モデルの生成」を拡張・改良し,深層学習モデルの一つである畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)を用いて多導体ケーブルの性能判定を行う手法を考案・検証した.この手法では,多導体ケーブルの断面形状の画像と断面形状から計算されるコモンモード電流の組をサンプルとするデータセットを用いて,CNNを訓練する.そして,CNNの入力と出力にいくつかのパターンを考え,どの入出力パターンの組み合わせが性能判定に有用であるかを検討した.まず,多導体ケーブルを構成するワイヤを1本ずつ1つのチャンネルに割り当てた多次元配列を元データとして作成した.次に,入力パターンとして,多次元配列をチャンネル方向に連結して1チャンネルにした画像(入力パターン1),元データの多次元配列をそのまま用いる場合(入力パターン2),及び入力パターン1と入力パターン2を連結した場合(入力パターン3)を考えた.一方,出力パターンとして,コモンモード電流の値を出力する回帰(出力パターン1),コモンモード電流の値が閾値よりも大きいか小さいかを分類する二項分類(出力パターン2),及びコモンモード電流の値を大きさに応じて区分し,区分ごとにクラスを設定して分類を行う多クラス分類(出力パターン3)を考えた.数値検証により,提案手法によってどの入力・出力のパターンでも高い精度で性能判定が行えることが示せ,特に入力パターン2と出力パターン1の組み合わせが最も精度が高くなるという知見を得た.また,入力画像におけるワイヤ半径が可変である場合にも提案手法が有効であることを実証した.加えて,性能評価の推定に要する計算時間が従来の数値解析手法よりも大幅に短くなることも確かめられた.
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