2020 Fiscal Year Annual Research Report
The discovery and elucidation of locked false turn on phenomenon
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19K14976
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
七森 公碩 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (30824057)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 誤点弧ロック現象 / 誤点弧 / GaN / 近接配線 / 並列接続 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の結果より,誤点弧ロック現象はソースインダクタンスによる影響が大きいことが分かっており,さらにソースインダクタンスは近接配線によりゲートループ配線距離の影響を受けることが確認されている。数式モデル化のためには配線インダクタンスを考慮し,かつそれ以外の影響を確認しなくてはならない。 そのため最終年度は,2種類の検証を行った。1つ目はゲートループ配線距離に加えて,主回路配線の配線幅による影響検証である。もう一つはGaNデバイスの個体差による影響検証である。 まず,配線幅によるゲート・ソース間電圧への影響検証に関しては,ゲートループ配線と主回路配線距離を固定し,主回路配線幅を変えて実験を行った。結果として配線幅0.75mmの際にターンオフ時のゲート・ソース間電圧が閾値電圧付近まで上昇し,単純振動でない電圧波形を観測した。今回の実験の結果からは配線幅に関してもゲート・ソース間電圧波形に大きな影響を及ぼし,誤点弧ロック現象となりうる電圧変動を引き起こすことが確認された。 続いてGaNデバイスの個体差による影響に関しては,シミュレーションを用いてデバイスモデルの特性を変化させ,個体差の影響を検証した。前述の実験に用いたGaNデバイスと同じデバイスモデルを用いて閾値電圧に特性差を持たせた場合の並列接続時のスイッチング特性を評価した。結果として,ゲート・ソース間電圧波形に大きな変化はなかったものの過渡電流に差が見られ,デバイス間の損失差も確認した。 これらの結果から,誤点弧ロック現象に影響する部分はデバイスの特性差よりも回路パターンの配線距離および配線幅であることが導かれた。よって当初計画していた1.発生要因原因と2.抑制条件について明らかにすることができた。また現在は,実機波形の振動成分から配線距離および配線幅の変化に伴う相互インダクタンスを計算して3.数式モデルへの導入を試みている。
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Research Products
(3 results)