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2021 Fiscal Year Research-status Report

シフト演算を利用した誤り訂正符号の深化と展開

Research Project

Project/Area Number 19K14984
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

野崎 隆之  山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (70707497)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsシフト演算 / 可逆ブルームルックアップテーブル / 符号理論 / 密度発展法
Outline of Annual Research Achievements

可逆ブルームルックアップ(IBLT)はkey-valueペアの挿入(保存)・削除・検索・リストアップが可能なデータ構造であり,データベースの同期に利用することができる.IBLTのデータ構造は二部グラフによって表現ができ,key-valueペアの挿入は消失訂正符号の符号化に対応しており,リストアップ操作は消失訂正符号の復号に対応しているとみなすことができる.従来のIBLTでは,挿入されたkey-valueペアの個数が多いときに,リストアップ操作に成功する確率が低くなってしまう.IBLTは消失訂正符号を用いた技術とみなすことができるので,性質の良い消失訂正符号の技術を用いることで,IBLTのリストアップ操作の成功確率を改善できることが見込まれる.

本研究課題の大きな目的は,シフト操作を適用することで消失訂正符号の復号性能を向上させることにあった.本年においては,IBLTにシフト操作を適用することでリストアップ操作の改善ができるかを検討した.IBLTにシフト操作を適用するにあたり,IBLTのセル構造(key-valueペアを保存する領域)に変更を加え,シフト量毎にkeyを保存する領域を追加し,valueに加えられているシフト数をリストアップ時にわかるようにした.リストアップ操作においては,シフト操作を用いた消失訂正符号の復号法を適用することで,リストアップの成功確率を向上させることを図った.その結果,計算機による数値実験によって,シフト操作を用いたIBLTは従来のIBLTに比べ,小さいオーバーヘッドで高いリストアップ成功確率を有することが分かった.さらに,密度発展法による数理的な解析によって,システムサイズが十分に大きいときに,従来のIBLTよりもリストアップ成功確率が高いことを示した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度の研究によって,当初この研究課題で明らかにしたい問題については,全て肯定的な結果が得られることを示すことができた.
一方で,これらの結果をまとめたものを国際論文誌などで公表する点については,まだなされていないため,進捗状況がやや遅れていると判断した.

Strategy for Future Research Activity

上記の結果をまとめ,国際論文誌に投稿し,公表する.
また,本研究に付随した問題として,符号の効率的な符号化に関する問題が残されているので,これらについて解決することを目指す.

Causes of Carryover

コロナ禍により,当初予定していた国内会議発表および国際会議発表による出張がなくなり,旅費による支出が予算にくらべ大きく減ったため,次年度使用額が生じた.加えて,国際論文誌による公表についても遅れがでているため,これらの費用を次年度に執行する必要性が生じた.次年度においては,当該研究の成果を国際論文で公表するために,追加の数値実験をするための計算機の購入と参考文献などの追加の購入および国内会議・国際会議における当該研究に関する情報収集ならびに論文の英文校正費用として助成金を使用していく.

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] シフト演算を用いた可逆ブルームルックアップテーブル2022

    • Author(s)
      貞安峻輔,野崎隆之
    • Organizer
      電子情報通信学会 情報理論研究会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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