2021 Fiscal Year Annual Research Report
High resolution beamforming for phased array weather radar using an adaptive signal processing
Project/Area Number |
19K14997
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
菊池 博史 電気通信大学, 宇宙・電磁環境研究センター, 助教 (40783105)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ディジタルビームフォーミング / 圧縮センシング / フェーズドアレイレーダ |
Outline of Annual Research Achievements |
現在運用中のフェーズドアレイレーダは方位角方向に機械走査,仰角方向に電子走査で3次元的な降雨分布を観測している。電子走査にはディジタルービームフォーミング(DBF)を利用している。現在はフーリエビームフォーミング法を利用しているが、この手法は開口径又は素子数など幾何学的なアンテナ形状によってその空間分解能が決定する。そこで、適応型信号処理を応用したディジタルビームフォーミング手法を開発し、空間分解能の向上を目指している。具体的にはアダプティブにアンテナゲインを抑圧できる方法として最小二乗誤差(MMSE)法やCapon法などをフェーズドアレイレーダに利用する研究を行っている。本年度には新たなビームフォーミング手法として,圧縮センシング技術を用いたビーム形成手法を提案した。本手法により、従来型のフェーズドアレイレーダに用いられていた128個のアンテナ素子を25%削減した状態でも、フルアレー同等の観測精度が保証されることを示した。本研究では数値シミュレーションを通して観測精度の定量評価を行い.実用性を示すために単偏波フェーズドアレイレーダの実観測データへの適用を行った.この技術を応用してフェーズドアレイレーダ開口径を擬似的に拡大することで空間分解能の高度化が可能であることを示した。また本研究内容は,フェーズドアレイレーダの開発コストの削減にもつながり,実用上の面では生産性の向上を実現できる可能性を示した.本手法は昨年度提案したCapon法を応用して、更にニューラルネットワークを利用した新たなビームフォーミング手法と組み合わせることで,高分解能かつグランドクラッタの影響を受けにくいフェーズドアレイレーダの開発が可能となる.
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Research Products
(8 results)