2020 Fiscal Year Research-status Report
Revealing the dynamics of a bubble in acoustic cavitation
Project/Area Number |
19K15000
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
黒山 喬允 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (40781737)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 音響キャビテーション / 強力超音波 / 気泡ダイナミクス / レーザ散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,2019年度に引き続き音響キャビテーション気泡の振動を計測するための光学系の構築と,その検証を行った.本研究では,気泡振動を気泡により散乱されたレーザの光強度から計測する.多数存在する気泡のうち,一つのみからの散乱光が選択的に光検出器によって検出されるようレンズ系と光検出器の開口を制限するピンホールを設計する.これにより,気泡一つ一つが振動する様子を知ることができる.昨年度は,レンズ系とピンホールからなる光学系を数値計算により解析し,その設計と構築を行った.また,超音波ホーン下に生じた気泡による散乱光を検出可能であることを確認した.2020年度は,さらに光学系を改善し,散乱光検出における信号対雑音比を向上するとともに,実際に一つ一つの気泡からの散乱光が選択的に検出できているかを実験的に検証した. 音響キャビテーション気泡は高い数密度で存在するため,散乱光から気泡一つ一つの振動を検出するためには,限られた領域の気泡にのみレーザを照射し,また限られた領域からの散乱光のみが光検出器に入射するよう光学系を設計する必要がある.2020年度は,まず画像計測による予備実験を行い,気泡数密度を見積もった.その結果に基づき,照射するレーザの幅とレンズ系の倍率,ピンホールの直径を最適化した.また,レンズ系を物体側開口数の大きなものに交換し,散乱光計測の信号対雑音比を向上させた.最後に実験を実施し,この光学系により散乱光が検出される気泡位置の範囲を明らかにし,また気泡ひとつひとつからの散乱光を選択的に検出できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では,2020年度中に計測のための光学系と信号取得系を構築して,その検証・評価実験を終え,解析のための信号処理プログラムの作成を完了する予定あった.しかしながら,年度上半期に十分に実験を行うことができず,下半期に評価が完了した.このため,信号処理プログラムの作成とその評価を完了していない.このため,研究は計画に対してやや遅れていると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまず,信号処理プログラムの作成を完了しその評価を行う.並行して,気泡振動の評価実験のための実験系を構築し,音響キャビテーション発生のための水槽,超音波振動子等の動作を確認する予備実験を実施する.プログラムの作成と予備実験の完了後,気泡振動の評価実験を実施し,研究成果をまとめる.以上によって,研究目的を達成する.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の流行に伴い,学会参加のための旅費を支出しなかったため,次年度への繰越が生じた.繰越分は学会参加費,論文掲載料に充てる予定である.
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Research Products
(2 results)