2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K15014
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
福井 善朗 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (30710652)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 時変システム / 非線形システム / 多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
時変システムの安定化は,時不変システムの安定化とならぶ重要な問題である.時不変な空間上で定義される時変システムに対しては,Lyapunov 関数の設計法や解析的な状態 フィードバック制御則の設計法などが研究されているが,時変な空間上で定義されるシステムに対しては,解析的な時変状態フィードバック制御則の研究はあまり見られない. これに対し,本補助金では,「離散的な空間変化を考慮した制御則の開発」「 多様体上で定義されたシステムに対する出力フィードバック制御則の開発」「自明でない計量を持つ多様体上で定義されたシステムの解析・制御則開発」の3つのサブテーマをもって,解析的な時変フィードバック制御則の研究に取り組んでいた. 本年は「離散的な空間変化を考慮した制御則の開発」に主に取り組んだ.離散的な空間表現としてコンピュータグラフィックスの分野で使われているNURBSという表現法に着目し,ひとたびNURBSにより環境地図が得られていれば大域的なCLFが得られる結果が学会発表レベルでは行えていた得られていたため,これを投稿論文としてまとめて投稿した.長期間の査読の末にいくつかの修正要求が求められる査読結果が返却されたため,本実績を執筆している現在,大急ぎで修正をかけている段階である. 本補助金で研究する許容される誤差・外乱の見積もりはInput-to-State Stability(ISS)の考え方を応用して行うことを本補助金での申請書で提示していたが,これに対して有限時間整定制御のロバスト性をISSを用いて解析し,また,過年度に提案済のリハビリロボット制御則のロバスト性を局所ISSを用いて解析する結果をトップ会議であるCDCにて発表するなど,ISSを用いた制御則の解析に関するいくつかの準備を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
時変なリアプノフ関数の解析に関して,数学的な技巧部分でやや苦戦が見られる. 投稿論文の査読結果がかなり遅れて返却されており,対応に追われている.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き申請書で提示した通りに研究を進めていく
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Causes of Carryover |
他予算と合算購入するなど,予算を効果的に利用した結果,次年度使用額が生じた.
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