2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K15017
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
藤本 悠介 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (60826204)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | データ駆動制御 / 正則化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,4件の国際学会発表と関連する研究を含む3件の国内学会発表を行った.また,4件の論文が現在までにアクセプトされ,2022年度中に発行される予定である.本年度の主な研究内容としては,一度の実験データから最急の目標値追従を達成する入力を設計する方法を提案した.多くのデータ駆動制御では設定された目標軌道への追従を目的としているが,実用上はこの目標軌道の設計自身が難しく,なるべく早く目標値へ整定するような軌道の設計自体が一つの課題となり得ることが知られている.そこで,自由度が極めて高い制御器構造を活用し,評価関数を目標値への整定自身としつつ二次計画問題となるように帰着させ,データから最急な制御を確立する方法を提案した.上記に記載した内容は国内学会で発表したものであるが,これに実機での検証を加えたものを論文誌へ投稿する予定である.なお,上述の方法は既存の手法とは異なるアプローチであり,本研究の考え方が可能とした新しいものである.これ以外にも,要素技術として正則化(ベイズ推定)に関連したデータ駆動制御の手法を提案し,論文として投稿・アクセプトされている. 以上を踏まえ,本研究では全研究期間を通じて概ね当初の予定通り超高自由度な制御器を用いたデータ駆動制御の手法を提案し,その有効性を実機を通して検証した.また,これらに関係して多くの研究成果の発表を行い,さらに本研究のアプローチを用いて既存の理論では難しかった最急な制御を達成する方法まで提案している.これらから,本研究は順調に進展し,更なる発展を見据えた形で終了したと言える. なお,上記以外に特筆すべき成果として,研究期間中に要素技術である動的システムに対する正則化についての知見をまとめた図書を一件発行した.
|
Research Products
(12 results)