2021 Fiscal Year Annual Research Report
地震時の間隙水圧の変動が断層の再活動に及ぼす影響の解明
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19K15092
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| Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
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Principal Investigator |
朝比奈 大輔 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (40738316)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 間隙水圧 / 断層再活動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地震発生に伴う間隙水圧の変動が断層面に与える影響について検討を行い，震源周辺の断層の再活動のメカニズムを解明することを目的としている。最終年度は，取得した真三軸変形－透水試験装置を用いた物理実験データについて整理・解析し，数値解析による検証を行った．
真三軸変形－透水試験装置を用いて，間隙水圧の変動が岩石の破断面に与える影響について取得した実験データをもとに数値解析に必要なパラメータを整理した．３Dレーザースキャナーを用いて，岩石の破断面を数値化し，実験前後のせん断における凹凸の変化や，せん断面に流れる水の流量や圧力変化の時間変化について解析的に検討した．特に，せん断すべり中の，せん断荷重，垂直変位，および流量の時間変化についての計測およびステージごとの計測値の関係性について詳細に検討した．また，破壊に伴う間隙水圧の変動が弱面すべりに与える影響をすべり面の強度定数で整理した．また，異なる封圧条件下において，間隙水圧の振動が亀裂を有する岩石の透水係数に与える影響についてシミュレーションに必要なパラメータを取得した．さらに，力学的・水理学的変動を評価する目的で，フローポンプ法による透水試験を実施し，破壊モードの影響によるき裂の発生が透水特性に与える影響の違いを確認した．また，中間主応力が変化したときの透水係数の異方性(破断面を横切る方向，及び破断面に平行な方向)について検討した．本研究によって，インタクトな初期地圧の状態よりも，マクロなき裂が生じた破壊後の残留応力が作用している岩石の方が透水係数は低くなることがわかった．マクロなき裂が水みちとして透水係数に影響を与えるには，単純にき裂の存在だけではなく，応力場及びき裂の状態を含めた検討が必要であることがわかった．
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Research Products
(4 results)
