2021 Fiscal Year Annual Research Report
Improving catchment scale stream habitat models based on a runoff analysis: focusing on flow regime and spatial resolution
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19K15101
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
糠澤 桂 宮崎大学, 工学部, 准教授 (20725642)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 分布型流出モデル / 底生動物 / 種分布 / 機械学習 / ランダムフォレスト / 勾配ブースティング / 交差検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
対象領域の宮崎県小丸川流域において2018~2020年に行われた82地点のデータ(総データ数=107)を用いて機械学習による底生動物分布モデルの開発を進めた.前年度までは集団学習モデルのランダムフォレストを使用していたが,予測結果の頑健性向上のために勾配ブースティングを採用した.統計言語Rにおいてハイパーパラメータ(e.g., 学習率)の感度分析を行い,変数重要度を算出した.結果として,多くの分類群の分布に影響する因子(e.g., 標高)の重要度がランダムフォレストよりも極端に高まることが分かった.モデルの精度検証として交差検証を実施した結果,一部分類群においてランダムフォレストより高い精度を示したものの,平均的には大きな精度の差は確認されなかった. 対象流域において開発されている分布型流出モデルにおいて異なる空間解像度のDEMデータを用いて流出解析を実施した.まず,ALOS衛星画像データから空間解像度30,100,250mのDEMを取得し,ArcGIS等により窪地処理を含む流出計算に用いるための補正を実施すると共に流向データを取得した.空間解像度の変更に伴い最適なパラメータ及び計算時間間隔を検討し,流量・水深・流速の計算を実施した.本研究課題の目的は高解像度の流出計算によって,河川生物の生息環境を表現可能な水理変数を取得できるかどうかである.この目的のため,以下の2点について検討を進めている;1)異なる空間解像度の流出計算結果と現地観測データ(流速,水深;n=107)の比較を行い,再現性を検討すること,2)異なる空間解像度の流出計算結果が河川生物分布モデルにおいて精度向上に寄与するかを検討することである.すなわち,河川環境を表現する指標としての有用性と,機械学習モデルにおいて偏りの少ない予測に寄与する特徴量としての有用性の検討と言い換えることが出来る.
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Research Products
(6 results)