2022 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of Departure Aircraft Operation
Project/Area Number |
19K15119
|
Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
森 亮太 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 電子航法研究所, 上席研究員 (30560114)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 最適化 / 航空 / スケジューリング / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、離陸までの地上航空機の移動時の効率策、および、上昇中の推力制御による燃料削減策の2点について実施した。前者については、ゲート出発予定時刻の予測性向上を機械学習による実施する手法を提案した。予測性向上を行うことは、その予測結果をもとにした、地上航空機の移動制御に役立てることができ、その結果、遅延を最小限としながら、地上移動の時間を効率的に減らすことが可能であることが示された。 後者については、航空機の上昇中にエンジン推力を減らすことにより、エンジン効率を高め、燃料消費が1フライトあたり10~60ポンド程度削減可能な手法について提案を行い、それを航空会社のシミュレータにより実際に実現が可能かどうかの検証を行った。その結果、特にB777-300ERの型式においては、事前の予想以上である1フライトあたり100ポンド程度の削減が可能であることが示された。多くの国内便を飛行しているB737-800については、1フライトあたり10~15ポンドの削減が示された。本手法は、特に飛行環境に問題がない限り、すべてのフライトで実施可能な手法であるため、B737については1フライトあたりの寄与は相対的に少ないものの、運航便数が多いため、トータルで見ると大きな効果となることが示唆された。また、同時に乗員のワークロードの評価も行ったが、目立った問題は指摘されなかった。当該手法の実社会への実装にあたり、本研究は大いに貢献したと考える。本成果はDASC2022の学会に発表し、Best of Session賞を受賞した。
|