2019 Fiscal Year Research-status Report
A methodological framework of the land-use planning based on the basic law on the water cycle: A case study for the Harimanada region, Japan
Project/Area Number |
19K15129
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
石松 一仁 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教 (60724606)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地理空間情報分析 / 土地利用計画 / 集雨・保雨・配雨 / 都市緑地 / 生態系インフラ / 雨水処理 / 土木構造物 / 水循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,地理空間情報分析とフィールド調査を遂行することによって研究目標を達成することができるよう計画されている. 前者については,加古川流域における1)生活・工業・農業用水を科学的根拠とした水需要の経時変化の推定,2)土木構造物と生態系インフラによる貯水・保水能力の推定,3)内水・外水氾濫履歴をベースとした水害発生特性の把握,4)土地利用状況の経時変化の把握に取り組み,本研究に必要な地理空間情報を整備した.これらの結果は,水循環系の再生を目的とした広域ブロックスケールでの土地利用の最適化シナリオを検討する際に必要不可欠である. 後者については,海外調査として2019年8月14日から同月31日にかけてイタリア共和国シチリア島およびマルタ共和国マルタ島・ゴゾ島,2019年9月14日から同月30日にかけてポルトガルをそれぞれ訪問し,自然原理に基づき計画・設計された集雨・保雨・配雨技術を調査し,それらを体系的に取りまとめた.一方,国内調査として2019年11月4日から同月5日にかけて,東京都の小金井公園,井の頭恩賜公園および砧公園を訪問し,水循環に果たす都市緑地の役割について考察を重ねた.これらの調査結果は,産業革命以前の自然原理を巧み利用した雨水処理技術と我が国の優れた土木技術をバランス良く融合させ,雨水を真に合理的にマネジメントすることを目的とした新しい土木構造物を検討・開発する際に活用する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地理空間情報分析とフィールド調査を計画したそれぞれの研究項目にそって進めることができた.また,参加した学会と研究集会にて,多くの研究者と積極的に議論を交わし,学術的な示唆を得ることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
地理空間情報分析とフィールド調査を計画的に遂行していく.また,個別の研究成果を包括的な観点で論理的に考察する.さらに,テレビ会議システムを積極的に活用することによって,本研究について多くの研究者と議論を交わし,複眼的な思考を巡らす.
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Causes of Carryover |
初年度に予定していたフィールド調査と次年度に予定していたフィールド調査を一部入れ替えて実施したため.
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Research Products
(2 results)