2021 Fiscal Year Research-status Report
A methodological framework of the land-use planning based on the basic law on the water cycle: A case study for the Harimanada region, Japan
Project/Area Number |
19K15129
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
石松 一仁 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 講師 (60724606)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 水循環基本法 / 土地利用計画 / コンパクトシティ / グリーンインフラ / 地理空間情報分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究対象地である加古川流域・吉野川流域・淡路島における土地利用・水害・各主要施設等に関する地理空間情報及び統計資料を用いて,水害リスク及び土地の利便性に関して総合的に評価することにより,グリーンインフラの設置適地の抽出を試みた.そして,流域・地域間の比較・評価により,水循環基本法に即した新しい土地利用計画手法を開発した. 土地利用,産業構造に関しては,加古川流域,吉野川流域,淡路島では,地域特性に明確な違いがあることが確認された.また,人口は1955年以降,加古川流域では増加していたが,吉野川流域と淡路島では減少していたことが確認された.市区町村ごとの人口を比較すると,加古川流域では多可町,西脇市,丹波市,丹波篠山市を除く全ての市区町で人口が増加している一方で,吉野川流域では徳島市,松茂町,北島町,藍住町,石井町で人口が増加したが,その他の市町村では全て減少していたことが確認された.したがって,高度経済成長期において加古川流域ではスプロール化が進行しており,吉野川流域ではスプロール化が進行しなかったと考えられる.スプロール化していない地域で本研究で開発した土地利用計画手法を用いた場合,山間部において過疎化がさらに進行し,その土地のユニークな文化・歴史の消失が危惧される.このことから,吉野川流域や淡路島のようにスプロール化の傾向が見られない地域では,今回の手法でGI設置適地を抽出し,立ち退きを要請することによるコンパクトシティ形成は,困難であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度も新型コロナウイルスの影響により,各国政府が厳しい入国制限を実施したため,予定していた海外における現地調査(【ドイツ】ベルリン,ハンブルグ,ドルトムント,ケルン,【アメリカ】ニューヨーク,シカゴ,シアトル)を実施することができなかった.その他は既に完了している.
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Strategy for Future Research Activity |
外務省海外安全ページで最新の情報を確認しながら,海外における現地調査の実施時期について慎重に検討する.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で,国内外の現地調査をまったく実施できなかったため.次年度に繰り越した研究費は社会情勢を鑑みながら,現地調査を実施し,また研究に必要なデータ解析機器の購入に充てる.
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Research Products
(4 results)
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[Book] 景観生態学2022
Author(s)
石松一仁,他39名
Total Pages
272
Publisher
共立出版
ISBN
978-4-320-05834-7