2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K15137
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
高塚 康平 京都大学, 工学研究科, 助教 (90758351)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 露出柱脚 / 弾性剛性 / 面外変形 / 有限要素法解析 / 載荷実験 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
①アンカーボルト多数配列を考慮した弾性剛性の算定法の検討
柱の4隅のみにアンカーボルトが配列されている場合を対象に引張側ベースプレートの面外変形算定式を構築していた2020年度までの検討に引き続き，2021年度は4隅以外にも配列されている場合を対象とした弾性剛性について検討し，2020年度の算定法を拡張する形での構築に成功した．そして，2019年度に提案した圧縮側ベースプレートの面外変形算定法と合わせ，露出柱脚全体の弾性剛性を陽に算定する方法を提案した．そして，露出柱脚の寸法やアンカーボルト本数を変化させた有限要素法解析を行い，その結果を本提案手法と現在広く用いられている指針式と比較したところ，本提案手法の方が解析値に近い弾性剛性を算定し，かつ露出柱脚の寸法等の違いが弾性剛性に及ぼす影響を精度良く表現できることを確認した．
②露出柱脚に関する載荷実験
2020年度までの検討および上記①の検討の妥当性を確認するため，露出柱脚のベースプレート板厚とアンカーボルトの配列を変数とした4体の試験体による載荷実験および有限要素法による再現解析を行った．そして，上記①を含む本研究で使用した有限要素法解析モデルの妥当性を確認するとともに，実験変数がベースプレートの面外変形や露出柱脚全体の弾性剛性に及ぼす影響を確認した．実験を通して，本研究で構築した力学モデルの妥当性もある程度確認できたが，露出柱脚下部の基礎コンクリートへの支圧力分布が弾性剛性に及ぼす影響に対する分析が課題として残った．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定であった，露出柱脚を構成する様々な要素の影響を考慮した弾性剛性算定式の提案，および2021年度冒頭の予定であった露出柱脚に対する載荷実験による変形挙動の確認は無事完了したが，弾性剛性の算定に必要となる基礎コンクリートの影響を表現するパラメーターの分析を十分に行えなかったため．
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| Strategy for Future Research Activity |
2021年度までの分析では，露出柱脚下部の基礎コンクリートの支圧の影響を十分に分析できなかった．
埋込み柱脚や根巻き柱脚など他の柱脚の弾性剛性を算定する際に，この影響はより重要となる．そこで，当初の予定では埋込み柱脚の弾性剛性の算定に進む予定であったが，昨年度までの進捗をふまえ，露出柱脚を対象としたさらなる分析を進めることとする．本研究の計画では露出柱脚に曲げモーメントのみが作用する場合の弾性剛性算定式を提案する予定であったが，基礎コンクリートの影響をより詳細に分析することで，曲げモーメントと軸力が両方作用する場合の弾性剛性算定式を提案する．さらに，現状提案している弾性剛性算定式が陽に表せるものの煩雑な式であるにも関わらず，作用外力が2つに増えるとさらに煩雑になる・陽に表せなくなると考えられるため，弾性剛性算定式の簡略化も並行して進める予定である．
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| Causes of Carryover |
2021年度冒頭の計画では，露出柱脚を対象とした載荷実験を行い，各要素の変形性状や弾性剛性を確認した後，試験体を廃棄する予定であった．しかし，基礎コンクリートの影響をさらに分析する必要があるため，2021年度に試験体を廃棄しなかった．そして，2022年度に基礎コンクリートの強度を詳細に確認した後，可能な範囲で基礎コンクリートを解体し，実験時に見られた変形や損傷がどの範囲まで生じているかを確認する予定である．
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