2021 Fiscal Year Research-status Report
Fab施設におけるモノづくり支援とその社会的効果に関する研究
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19K15169
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
水谷 晃啓 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20709919)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 教育効果 / デザイン支援システム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画では広島と東京を加えた3拠点にて地域間比較を行うべく実証実験「体験型イスづくりワークショップ」を実施予定であったが、移動制限の影響から実施できない状況であったため、前年度までに開発したスケッチ入力が可能なデザイン支援システムの教育効果とその特性を把握する実験と分析を行った。ここでは①建築学生(建築を学ぶ学部3年生、大学院生)と②非建築学生(建築学以外の工学分野を専攻する学部3年生、大学院生)に対する実験を行い、教育的背景との関連について分析を行った。建築学生は非建築学生に比べ図形的な操作から事象を捉える傾向にあることから、スケッチを用いたデザイン入力方法やビジュアルプログラミングに親和性が高い傾向にあることがわかり、その成果を建築情報学会の年次大会において発表した。同時に小学生に対してもデザイン支援システムの教育効果とその特性を把握するための実験を行った。これについては、緊急事態宣言発令などによる実験の取りやめによって、十分な被験者数の確保に至っておらず十分な結果が得られとは言えないが、この実験を通して確認された傾向を建築情報学会の年次大会において行われたラウンド・テーブル・セッションにおいて発表した。研究実施計画の変更を行ったこと、変更後の研究についても中断を余儀なくされたことから、当初計画していた研究発表が実施できなかっただけでなく、変更後に計画していた発表も十分に実施することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
規模の縮小などの変更を行った上でフィールドワークおよびワークショップを伴う実験を行い、それを踏まえ国際学会で成果報告を行う予定であったが、通常よりも時間を要しながらCovid-19パンデミックにともなう制限の中での実施に向けて準備と調整を行ったものの、緊急事態宣言発令によって実験を取りやめとせざるを得なかったり、度重なる中断によって昨年度よりもさらに進捗に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は徐々に行動制限がなくなりフィールドワークを伴うワークショップの実施が可能になっているため、2年越しとなるワークショップの実施を行っていく。特に活動が行いやすい8月、9月に集中的に実施できるように準備を進め実験を行う。計画が遅れていること、その要因となった移動制限による影響を鑑み当初の地域間比較は行わないこととし、その代わりにFAB施設でのものづくりの普及がいかに地域防災に貢献できるかという分析の視点を加えて実施する。これらの分析結果をもとに、国内学会および学術誌において成果を発表する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により予定していた実験と出張を取りやめざるを得なかったため。
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Research Products
(2 results)