2019 Fiscal Year Research-status Report
高度経済成長期以降に開発された岐阜県北部の別荘地の実態解明
Project/Area Number |
19K15182
|
Research Institution | Gifu City Women's College |
Principal Investigator |
臼井 直之 岐阜市立女子短期大学, その他部局等, 助教 (50790185)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 別荘地 / 中山間地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
岐阜県北部には高度経済成長期以降に開発された大規模な別荘地が複数あり、一団の総面積が数百ヘクタールに及ぶものも存在する。しかしながら、その実態はあまり明らかにされていない。本研究は、大規模に開発された別荘地の実態を把握する事を目的とする。 令和元年度は、岐阜県北部における別荘地のデータベースを作るために、網羅的に情報収集を行った。まず、インターネットや刊行物の調査、別荘関連会社や役場へのヒアリングを行い、どこに別荘地があるのかをリスト化した。別荘地は一般的には民有地であり、個人情報保護の観点から、関係者との電話のみでのやり取りでは情報入手が困難なことが多い。そのため、実際に現地に足を運び関係者との関係を築きながらでないと情報入手ができない場合もあるため時間を要している。そうした状況の中で、約30カ所の別荘地を訪問し、周辺環境や地形及び現状の様子を把握した。現在も建物が更新されている別荘地がある一方、ほとんど利用されていないと考えられるエリアも把握した。また、現地最寄りの法務局の支局に保管されているマイラーフィルムを参照しながら、広範に及ぶ別荘地エリアの公図を入手した。 別荘地は基本的には山林の中にあるため、多くの場合、別荘地内の区画や別荘地の範囲を規定する物理的な境界が見えない。そのため、分析のための方法についてもさまざまな検討をしてきた。試行錯誤を経て、調査そのものの課題や今後の分析方法も明らかになってきた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究初年度という事で、単に対象とする別荘地の情報を集めるだけではなく、周辺地域の状況を俯瞰的に把握することも心掛けており、そこにも時間を費やした。また、積雪が多い地域の別荘地を対象としており、天候と積雪の影響で調査が予定通りに行えなかった事や、年度末には新型コロナ感染症対策により、調査の中止を余儀なくされた事が理由にあげられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
別荘地調査そのものの難しさとそれに対する対応策が見えてきたので、それらを踏まえ調査計画を立て、地道に取り組んでいく。
|
Causes of Carryover |
当初計画していた地図データはそのデータ内容とその範囲に関して精査し、今年度の購入を見送った。また、新型コロナ感染症対策のために法務局の支局への出張ができなかったため、マイラーフィルムと照らし合わせながら入手する予定であった公図等の一部の購入を見送った。そのため、次年度へ繰り越すこととなった。
|