2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K15186
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Research Institution | Kyoto University of Arts and Crafts |
Principal Investigator |
江本 弘 京都美術工芸大学, 建築学部建築学科, 講師 (10831422)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 近現代建築史 / ビッグデータ / 自然言語処理 / グローバル・ヒストリー |
Outline of Annual Research Achievements |
1年度目研究においては、既往の近現代建築史通史の渉猟および、そのデータ化を行った。ここから、近現代建築史の学術史研究の方法論として「建築のジャポニスム」研究を見いだし、小トピックの論文化を遂行するとともに、ビッグデータ探索・分析アプリケーションの仕様を検討した。3年度目研究においては、固有名詞探索・登録・分析アプリケーション(仮称"EQstora")の開発を行い、以下の性能を達成した(β版)。 ①固有名詞の探索精度の指標にはReyner Banham, The New Brutalism (1966、OCR精度は人力チェック有の100%)を用いた。出現人名総数196件に対して、探索精度はα版(75件、38.2%)からβ版では196件(100%)に向上した。②探索においては固有名詞ではないノイズも多数拾われるが、それらの除去効率をUI上で向上させた。ノイズ判定された語句は記憶され、次回以降は探索結果には現れない仕様とした。③ほか、教師あり学習を重ねるほど単語登録効率の向上が見込める、本アプリケーションの基本性能を満たす仕様を検討・実装した。(OCR間違いの単語をvariationとして登録しやすくする、attributesの空欄に登録済単語が入力候補としてリアルタイム表示される、等)④同一書籍に同一姓の人物が現れる場合について、質問型のUIとし、各箇所に現れる固有名のアイデンティティが担保されるようにした。⑤登録された単語を横断検索するプログラムおよびGUIを実装した。現段階では、文書データごとに、固有名を地域別(建築家の出身国、建築作品の立地)で棒グラフ化し、それらを並列させる仕様となっている。⑥上記GUIにおいて、グラフ上の文字や判例をクリックすることで、より詳細な分析へとブレイクダウンしていく仕様とした。(「地域→国→建築家→建築作品」など)
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