2019 Fiscal Year Research-status Report
A comparative study of China and Japan on the introduction and independence of modern architecture focusing on the activities of modern architecture
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19K15187
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
劉 一辰 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90782342)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ロシア人建築家 / ソ連 / 近代建築 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では、資料収集に尽力してきた。まず、中国国内の公文書館、档案館については、1860年~1945年頃の建築の設計図面の所蔵を確認した。しかし、現段階ではまだ閲覧できていない。当該図面には設計した人物のサインが入っているので、建築設計者の判別は可能である。 次に、ソ連時代を含めて、一部のロシア人建築家のプロフィールを特定できるインターネットサイトを発見している。無論、ここで得られる情報には検証が必要であるが、研究のヒントとしては有用である。 さらに、現在では中国の東北部、特にハルビンと大連を中心に、ロシア系の建築家と、その弟子達の活動の解明を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ここまでの作業は概ね順調に進めている。 まず、既往研究の整理についてはほぼ完了している。中国国内の既往研究については膨大な量があるが、同様な研究は見られなかった。近い研究としては、アメリカのペンシルベニア大学の中国人留学生が、帰国後に行なった仕事を整理し、彼らのプロフィールと貢献を取り上げたものはある。しかし、華僑が海外で建築家そして活躍した研究は見られないので、本研究の独自性を確認した。 史料調査についても、中国天津市の答案館等において、近代建築の設計図面を確認した。閲覧には至っていないが、その段取りを行なっているところである。 現地調査としては、2020年1月にはインドネシアのマカッサルへ調査を行い、中華街の現状とヒアリング調査を行なった。中華街には興味深い建築様式を見つけており、今後に向けて分析を行いたいと考えている。 また、国際発表論文の執筆をすでに行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については、中国の東北部、特にハルビン、大連などの主要都市の答案館にて史料調査を行う予定である。 また、ロシア連邦国立文書館などでも史料調査を行う予定である。 インドネシア・マカッサルの中華街の建築様式の分析を行い、論文の執筆を行う予定である。 しかし、新型コロナウイルスの影響により、海外への調査を実施することの予定が立てられない状態であり、今後の研究については遅れが生じる可能性がある。
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Causes of Carryover |
2月、3月にも海外調査を行う予定であったが、新型コロナウイルスの影響により、中止せざるを得なかった。調査は次年度以後行う予定である。
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