2020 Fiscal Year Research-status Report
誘電エラストマ型柔軟膜翼の能動的形状制御による空力性能向上
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19K15203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 昂志 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (80774471)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 空力 / アクチュエータ / 高電圧 / 構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は誘電エラストマアクチュエータというデバイスを用い,膜状の薄翼の形状を変化させて空力特性を制御することを目指している.本年度に実施したことは,①誘電エラストマアクチュエータの基礎特性試験設備の構築と特性取得,②誘電エラストマアクチュエータを適用した膜翼の風洞試験,の2点である. 誘電エラストマアクチュエータの特性試験設備の構築では,引張試験装置,面積ひずみ計測装置,静電容量計測装置,の3つを製作した.これにより,自作した誘電エラストマアクチュエータの物理的な特性を定量的に評価することができるようになった.また,粘弾性などいくつかの追加すべき課題があることが明らかになった. 誘電エラストマアクチュエータを適用した膜翼の風洞試験では,翼模型を製作し低速風洞に設置して,その空力特性および変形形状を種々のアクチュエータ駆動条件で計測した.翼模型の寸法は,翼弦長100mm,翼幅200mm,アスペクト比2の矩形翼である.この翼模型は,縁以外をくり抜いたステンレスの枠に対してアクリル系のエラストマシートを予ひずみ100%の状態で貼り付けており,両面に炭素粉末を塗り付けて電極を設けている.このアクチュエータは数kVの高電圧で駆動するため,専用の高圧電源を用意している.風速7.7m/s,レイノルズ数5万の気流中にて,電圧無印加状態と5kV印加状態のそれぞれについて,空力特性を天秤で取得し,また変形形状をレーザ変位計とトラバース装置で計測した.今回の試験では変形が想定よりも小さく,そのため空力係数の変化が小さかった.今後の改良に向けた課題を抽出することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
誘電エラストマアクチュエータの製作方法のブラッシュアップや,風洞試験の実施など一定の成果は得られている.ただし,空力特性の制御ができるような有意な変形を発生させられていないので,当初予定の作業に入る前に,その改善作業が追加で必要である.
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Strategy for Future Research Activity |
種々の材料や駆動条件などを試し,より駆動効果の大きい誘電エラストマアクチュエータ付き翼模型の開発を進める.また,単純な平板への適用だけでなく,円弧翼などの翼型に対して適用することで空力特性の変化を大きくできる可能性があるので,先にそちらについての検証を進める.
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Research Products
(1 results)