2021 Fiscal Year Research-status Report
Application of Detonation to High-performance, Miniature Rocket Engine
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19K15209
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川崎 央 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (20802242)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | デトネーション / RDE / ロケットエンジン / 化学推進 / 宇宙推進 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、比較的小さい時間的・経済的コストにより宇宙ミッションを実現する小型の衛星の活用が活発化しており、より高度なミッションが多数検討されている。このような小型の衛星の高度化の1つの方向性として、適時に軌道を変化させる能力、即ち機動性の向上は重要である。このような背景の下、本研究では、デトネーション(爆轟)という燃焼現象を理解し、応用することによって、簡素なシステムと高い推進性能を両立した小型ロケットエンジンシステムの実現に資することを目指している。 本年度(2021年度)は、主として、高周波数応答放射式高温計の構築とそれを用いた単円筒型回転デトネーションエンジン(RDE)における熱負荷環境計測に関する検討を実施した。光検出素子としては、より低温域からの計測が可能となる高波長に対応したものが望ましいが、一方で、周波数応答を重視する場合には、可視光域に近い波長に対応したものの方が入手性が良い。水素を燃料、酸素を酸化剤としてRDEを駆動する場合には、1から2.5マイクロメール付近の近赤外領域において吸収スペクトルの谷が存在することから、この波長領域をターゲットとした。集光光学系としては、屈折率分布型レンズを含む小型のコリメーション光学系を検討した結果、ワーキングディスタンスや光量の関係から従来型の小型組みレンズを採用した。これらを分岐光学系を用いて適切に組み合わせることにより、2000K以上の温度領域における温度変化を最大1MHzの周波数応答で計測できる見通しを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
RDE小型化の鍵となる熱設計の基本指針を与えるための熱計測については検討が進捗しているものの、エンジン中燃焼生成ガスの高温域での振動準位励起に起因する吸収については慎重な取り扱いが必要であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(2022年度)は、今年度(2021年度)の研究により検討が進んだ高温燃焼ガスの振動準位励起による吸収スペクトルに関して、最新の分子分光シミュレーターなどを用いて、温度計測に与える影響を評価するなど、計測の確からしさに関して検討を進める。
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Causes of Carryover |
計測の誤差要因について新たな可能性が生じたことから、光学素子の選定を慎重に行うため、調達を見送った。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Flight Demonstration of Detonation Engine System Using Sounding Rocket S-520-31: System Design2022
Author(s)
Kawasaki, A., Matsuyama, K., Matsuoka, Watanabe, H., Itouyama, N., Goto, K., Ishihara, K., Buyakofu., V., Noda, T., Kasahara, J., Matsuo, A., Funaki, I., Nakata, D., Uchiumi, M., Habu, H., Takeuchi, S., Arakawa, S., Masuda, J., Maehara, K., Nakao, T., Yamada, K.
Organizer
AIAA SciTech 2022
Int'l Joint Research
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[Presentation] In-Space Flight Demonstration Results of a Detonation Engine System on Sounding Rocket S-520-31: System Design2022
Author(s)
A. Kawasaki, K. Matsuyama, K. Matsuoka, H. Watanabe, N. Itouyama, K. Goto, K. Ishihara, V. Buyakofu, T. Noda, J. Kasahara, A. Matsuo, I. Funaki, D. Nakata, M. Uchiumi, H. Habu, S. Takeuchi, S. Arakawa, J. Masuda, K. Maehara, K. Yamada, T. Nakao
Organizer
33rd International Symposium on Space Technology and Science
Int'l Joint Research
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[Presentation] Experimental Study on Truncated Conical Rotating Detonation Engine with Diverging Flows2021
Author(s)
K. Nakata, K. Ota, S. Ito, K. Ishihara, K. Goto, N. Itouyama, H. Watanabe, A. Kawasaki, K. Matsuoka, J. Kasahara, A. Matsuo, I. Funaki
Organizer
AIAA Propulsion and Energy Forum
Int'l Joint Research
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